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採用コラム

【徹底解説!】Z世代の就活リアルと採用活動のポイント

Z世代の就活・採用のポイント

今、就活をしている大学生の多くは「Z世代」と呼ばれています。
Z世代は、1990年代後半~2012年頃までに生まれた人たちとされており(年代については諸説あります)、幼い頃からインターネットを利用した環境が身近にあり、スマートフォンやSNSも当たり前のように使いこなしている世代です。そのため、Z世代は「ソーシャルネイティブ」や「スマホネイティブ」と表現されることがあります。
当然のことながら、Z世代以前の「ミレニアル世代(Y世代)」や、現在40代~50代前半の方が該当するといわれる「X世代」とは、価値観も大きく異なります。

そこで、今回は、『Z世代×コロナ禍の就活』に焦点を当て、その特徴や傾向についてまとめています。
弊社ジャンプが行なっている「辞退者インタビュー」や、就活を終えたばかりの学生のホンネに迫る「就活どうだったセミナー」から聞けたZ世代就活生の声も交えて、実際の採用活動・面接などに活かせるポイントもお届けします!

1.複数のWEBサービス・アカウントを駆使した就活

Z世代は、幼い頃から様々なSNSや動画サービスを活用する機会があり、膨大な情報にアクセスできる環境で育っています。就活においても、市場にあふれる多数のWEBサービスを並行して使うのが当たり前。SNSも、「友人用」「趣味用」「就活用」など、複数アカウントを使い分けて情報収集をしています。

結果として、一人の学生に届く情報量は圧倒的に増えています。
複数の採用サイトを見る学生からは、「キラキラしたキャリアや、エース社員のエピソードばかりを紹介されてもリアルに感じない」という声もあります。

そこで重要となるのは、ほしい学生に向けた「個別化したメッセージ」です。
多数の就活生に届けられる情報、アクセスできるサイトだからこそ、「まさに自分自身に向けられている」と感じるメッセージに出会えることは、その後の志望度にも大きく影響します。
Z世代のオンライン就活という点で見ると、他社との差別化を図れるよう、企業側がオリジナリティに磨きをかけることは今まで以上に重要といえます。

2.「食べログ型」就活生の増加

情報収集・コミュニケーションツールとしてのWEB活用以外に、「意思決定」にも大きく関わるのが「クチコミサイト」です。
日常の消費行動でも、ネット活用が浸透しているZ世代。購入ボタンをポチッと押す前に、実際に購入した人のレビューを参照し、充分に納得するまで情報の「裏」を取ることも習慣化しています。

就活でも同様に、対面で得られない情報を「クチコミサイト」から積極的に収集し、応募や選考過程での「意思決定」の参考にしています。対面での行動が制限される状況だからこそ、クチコミサイトに投稿されている「リアルな声」は、就活には欠かせない情報源なのです。
一年を通して最も利用した就職サイトは?というアンケート調査(HR総研×楽天みん就:2022年卒学生の就職活動動向調査)でも、「ONE CAREER」「楽天みん就」などクチコミサイト系の人気が上昇していることがわかります。また、本来は転職者向けのクチコミサイトである「Open Work」も、年々学生の利用率が伸びており、他サイトにはない社員のクチコミ情報を求めていることが伺えます。

一方で、普段から膨大な情報にアクセスしているため、情報のウソやごまかし、キレイごとにも敏感。Z世代は、情報リテラシーの高さも、しっかり持ち合わせています。クチコミサイトを見つつ、「とはいえ、辞めている社員の意見だから…」と冷静にとらえ、慎重に判断をしているのも特徴です。

3.Z世代の就活生はサーチ能力も高い

WEBサービスの活用だけでなく、自ら情報を集める過程で磨かれているのが、学生の検索スキル。
企業の公式情報以外にも、人事担当者・現場社員のエゴサーチや個人アカウントのSNSから発信される情報もチェックしています。クチコミサイト以上にリアルな声、企業の実態を知りたい、という気持ちが強く働いているのです。

また、SNSを活用した情報収集では、「LINEのオープンチャット」が活発に利用されています。オープンチャットとは、共通の関心を持つ人たち同士で情報交換や交流できるチャットグループで、「匿名」で参加できるのが大きな特徴です。
チャットルームには、「A社の一次面接を受けた方いますか」「面接ではESについて聞かれましたか?」といった質問が並び、就活生が「私は〇〇について聞かれました」などの返信をしています。
匿名性が保証されているからこそ、安心して多くの人と気軽にコミュニケーションが取ることができ、他の学生の選考状況や面接対策としても活用されています。

では、様々な情報を得ながら進める就職活動、特に「面接」にはどのような傾向があるのでしょうか。

4.面接の印象を左右する「素の自分」

21卒採用におけるWEB活用は、感染症対策の一環として対処的に導入されていたのに対して、22卒採用では、目的・フェーズによってWEBと対面を使い分ける傾向にありました。
マイナビの調査では、情報伝達メインとなる個別企業セミナーではWEB開催をメインとしつつ、コミュニケーションや見極めが目的となる「最終面接」では『すべて対面』との回答が63.4%となっており、目的によっては「対面」を選ぶという結果が見られました。(マイナビ2022年卒新卒採用予定調査)

また、同調査では、学生に対して、面接においてコロナ禍の影響で答えづらかった質問があるか聞いたところ、48.4%が「答えづらかった質問がある」と回答。答えづらかった質問は「学業・研究活動・ゼミ活動について」が43.1%で最も多く、「学生時代に打ち込んだことについて」が29.0%と続きました。
2022年卒の学生は、研究活動やゼミ活動が開始・本格化する時期に、実践的な活動が制限されていたため、思うように取り組めなかった様子が伺えます。

弊社ジャンプが開催した「就活どうだったセミナー」に参加した学生からは、そのような状況でも、「手ごたえを感じた」と感じる面接は、「素の自分」で話せたかどうか、に影響していることがわかりました。

「ソーシャルネイティブ」や「スマホネイティブ」とも呼ばれるZ世代の就活生は、世界中の情報にアクセスできる環境が日常的であり、幼い頃から様々な価値観に触れて育っています。そのため、多様性を受け入ると同時に「自分らしさ」を尊重する傾向が強いとも考えられています。

面接でのコミュニケーションは、入社後のコミュニケーションイメージともリンクするため、「その会社で自分らしく働けるかどうか」を判断する軸として、「素で話せたかどうか」は重要な指標なのです。

一方で、新卒採用は、各社で「採用したい!」と思う学生が一致する傾向にあり、魅力的な学生ほど、学生が選択権を持つ構造になりやすいのも事実です。

オンライン面接・対面での面接、どちらも学生にとっては緊張する場面。学生本来の良さを引き出し、「素の自分」で語ってもらえる空気感を作り出せるかどうかは、やはり面接官の手腕が問われます。
面接官のパフォーマンス向上は、応募学生の「惹きつけ」「動機づけ」にも直結するため、「Z世代×オンライン採用時代」における面接官トレーニングの投資対効果は高く、導入企業も増えています。

弊社ジャンプがご提供する面接官トレーニングでは、丁寧なヒアリングを基に企画骨子を作成し、ディスカッションのお時間をいただきながら、プログラムの詳細設計を進めております。上場大手企業から中小・ベンチャー企業まで、500社以上の採用支援実績を活かし、貴社の目的に合わせた面接官トレーニングにより、全社的な採用力強化をリードし、伴走いたします。面接官研修について、ご相談がございましたら、お気軽にお問合せください。

5.就活で大切なのは、リアルなイメージを持てること

前述の通り、学生は「企業選びに失敗したくない」という強い気持ちから、よりリアルな情報を求め、「クチコミサイト」や「SNS」など複数のWEBサービスを駆使して情報収集をしています。

その反面、オンラインでの採用活動が進んだことで、「社風が感じ取れない」「仕事をしているイメージがわかない」という声も聞かれるようになりました。
内定先の企業に入社を決めた理由についても、「人(人事や社員の人柄や雰囲気)」は昨年の同時期に行なわれた調査に比べて4.8ポイント増加しています。(あさがくナビ:就職活動に関するインターネットアンケート)

オンラインでは伝わりにくい「企業の雰囲気」「社員の雰囲気」をリアルに感じ取れるよう、「オンライン社内見学」や、動画での会社紹介、ラジオ形式の社員座談会、中盤以降で対面の面接を実施するなど、採用活動において、「リアリティ」を追求する工夫が、学生の志望度にも大きく関わるといえます。

6.まとめ

今回は、「Z世代のリアルな就活事情」と「採用活動のポイント」について、お伝えしました。
まとめると…

複数のアプリやアカウントを駆使した就活が当たり前に。
企業側には、「オリジナリティ」のある「個別化したメッセージ」の発信が必要に!

Z世代は、情報リテラシー・検索スキルも高く、ネット上の「キレイごと」にも惑わされない。
クチコミサイトやオープンチャットなど「リアルな情報」の価値が高まっている!

面接では「素で話せたかどうか」が志望度を左右する
面接官研修・トレーニングの需要が急増している!

Z世代のオンライン就活は「リアル回帰」の傾向
動画やラジオ形式など、映像や音声を活用したリアリティのある、オープンな情報が求められている!

Z世代のオンライン採用では、「オリジナリティ」「リアリティ」を現場とともに追求できるかどうか、が大きなポイントとなります。Z世代の採用に向けて、自社らしい最適な、

・採用戦略
・母集団形成
・採用制作物(採用ホームページ / 採用ムービー / 採用パンフレット)
・採用企画(インターンシップ / 説明会 など)

について、今一度じっくりと考えてみても良いかもしれません。
採用活動に関するご相談がございましたら、お気軽にお問合せください。

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