「うちっぽくない人材」採用の内定から活躍に向けて
いよいよ今回は「うちっぽくない人材」採用についても最終回。
ここまで「うちっぽくない人材」を採るべきかどうか、新卒・中途それぞれの採用方法についてお話ししてきました。
最後は内定を出したい候補者を「つかむ・口説く」方法についてお話ししたいと思います。
【前回までの記事はこちら】
第1回:「うちっぽい採用」ってなに?
第2回:採用するべきは「うちっぽい人」?「うちっぽくない人」?
第3回:新卒採用で「うちっぽくない人材」を採用するには?
第4回:中途採用の「うちっぽくない人材」採用のキーはエージェント!?
1. 「うちっぽくない人材」は採用も定着も難しいことが前提!
ここまで4回に渡って「うちっぽくない人材」の採用の難しさをお伝えしてきました。
規模の大小問わず、数多くの会社が「うちっぽくない人材」の採用を目指してきましたが、採用も定着も難しい。
社風が合うか心配だから・志望度が上がり切らなかったからと辞退する候補者。入社しても、やりたいことと違ったから・きちんと評価されていないからと早期退職する社員。
前回までの記事でもお伝えした通り、一筋縄じゃいかないのがこの「うちっぽくない人材」採用。
でもそういう人材を採用し、活躍してもらうのが経営陣・人事チームの夢であり、その人材は将来、会社の未来を切り拓くキーパーソンになり得るのです。
難しい採用・定着だからこそ、採用だけでなく入社後もきちんとフォローして行く必要があります。
例えば、ある程度完成されている組織であれば中途でマネジメントができる人材や特定の分野のスペシャリスト人材を採用してみるのも手であるし、新しいことにどんどんチャレンジできる風土のベンチャーであればフレッシュな新卒を採用してトライするのも良いと思います。
しかしどちらの人材を採用するにしても、内定を出してから承諾してもらうために候補者の心を「つかむ」ことやその人材を「口説く」ことが必要であり、入社後に長く社内で活躍してもらう為には会社への愛着を「高める」ことが必要です。
2. 内定承諾へのキーワードは「つかむ」「口説く」
無事、採用目標としていた人材に出会うことができ、内定を出し是非入社してもらいたい。ここでのポイントは内定の出し方(条件)と内定の伝え方(口説く人)です。
一般的に内定者が承諾を悩んでいるときに、多く検討に上がるのが提示給与の条件変更です。しかし、今までの記事でもお伝えしてきた通り、条件マッチング(給与・勤務地など文字化できる条件)でなく、共感マッチング(社長のビジョンや会社の理念)でつかみ、口説くことが何よりも大切です。
もちろん、オファー内容に柔軟性を持たせることも必要です。しかしそれは必ずしも給与のことではなく、業務面での柔軟性についても言えます。
頑なにこちらのやってほしいことだけを伝えるのではなく、相手の挑戦したいことをきちんとヒアリングした上で、任せたい仕事・ミッションをすり合わせていってください。
そしてその業務面の柔軟性を適当な約束にしない為にも、入社後その人材について責任を持つ人物(例えば社長や直属の上司)が直接口説いてください。
双方のやりたいことを明確にするだけでなく、その人材にとって「入社後、どうやら自分がやりたいことに本当に挑戦できそうだ」という安心材料になります。
また口説く役目の人物は、その人材よりも魅力的であり人間力が高い必要があります。
何故ならば「うちっぽくない人材」を口説くには、その人材から「この人みたいになりたい」「この人を超えたい」「この人のために頑張りたい」と思ってもらうことが重要だからです。
こうして内定承諾し、入社した人材に長く活躍してもらう為に必要になってくるのが会社への愛着を「高める」ことです。
3. 入社後活躍へのキーワードは「高める」
ただでさえ「うちっぽくない人材」で社風にすぐには馴染めない可能性が高い人材です。
特定分野のスペシャリストで入社した場合は、社内に居場所を作りやすいかもしれませんが、例えばマネジメントとして入社し場合は、部下からの反発が起こるかもしれませんし、新卒で入社した場合は、マジョリティである「うちっぽい人材」の同期と意見が合わないかもしれません。
昨今は、良くも悪くも普通でいたい・目立ちたくないという人が増えている中で、こうした「特殊人材」に活躍してもらうためのキーワードが「高める」です。
・ 個人に責任を持たせて、仕事を任せる
・ 適切なタイミングで適切な業務に切り替えて行く
・ 都度新しく挑戦できるフィールドを用意する
これって、その人物をしっかりと評価・フォローしていないとできないことですよね。つまり、その人物を近くでよく見てくれる上司がいるということなのです。
適切なタイミングで適切な仕事を任せるには、その人物を信用するだけでなく、定期的に腹を割って会話することも必要になってきます。
退職者に辞めた理由を聞くと、案外壮大な理由なんかではなくて、実は日々の細々とした理由が上がったりするのですよね。その理由は複雑ではなくシンプルなものが多く、もっと定期的に会話できていれば辞めたい気持ちの芽を詰めたのに・・・という後悔の経験を持つマネージャーもいるのではないでしょうか。
その後悔をしない為にもある程度の頻度で本音ベースの会話することが大切です。
つかむ・口説くのポイントは「何を任せると約束して入社か」
高めるのポイントは「常に業務を最適化していくか」
会社内にチャンスがあればですが、もしその人材が自分の今いる居場所では活躍できない場合は、新しい事業部を作ったり、出向させてみたり、海外事業部に送り込んだり、「自分の新たな城」で頑張ってもらうのも一つの手です。
「うちっぽくない人材」は新しいことと難易度の高い挑戦は大好物なので、気持ちを新たに頑張ってくれるのではないでしょうか。
4.【まとめ】重要なのは「人の力」と「柔軟性」
ここまで全5回の記事を読んでいただき、「うちっぽくない人材」採用って面倒だし手間だ!と頭を抱えていませんか?
「うちっぽくない人材」は企画・選定・面接・活躍、どれを取っても「人」が肝で、マンパワーが多く必要になるのです。
大変だからこそ、頑張って採用し、更にその人物が定着・活躍すれば、間違いなく会社にとって大きな活力・価値となるでしょう!
どんな人材採用にも明確な勝ちパターンはありません。失敗しても落ち込まず、もう一度知恵を出し合って、またトライを決めに行けばいいのです。
それでもやっぱり悩んだら、ぜひ弊社JUMPまでご相談ください。
一緒に汗をかいて知恵を出し合う仲間が待っています!
【関連記事】
第1回:「うちっぽい採用」ってなに?
第2回:採用するべきは「うちっぽい人」?「うちっぽくない人」?
第3回:新卒採用で「うちっぽくない人材」を採用するには?
第4回:中途採用の「うちっぽくない人材」採用のキーはエージェント!?
増渕知行
代表取締役 クライアントパートナー
理想を追求し続けたら、起業に行きつきました。ジャンプは自分の人生そのものです。ジャンプはクライアントにとって、頼れる同志であり続けたい。社員にとって、燃える場所であり続けたい。約束は守る男です。週末は野球がライフワーク。
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