「うちっぽい採用」ってなに?
必死に採用したのに「なんかイマイチ違うんだよね」と言われてモヤモヤしているそこの採用担当者のあなた!
今回はそのモヤモヤをスッキリさせる方法を紹介します。
1. 採用あるある「うちっぽい・うちっぽくない」
採用活動を行う中で「うちっぽい・うちっぽくない」というフレーズを耳にしたことはありませんか?
経営陣から言われた「うちっぽくないやつをあえて採りたい」
面接で落とされた理由の「なんだかうちっぽさが足りないんだよね」
絶対に採りたかったのに内定辞退された「うちっぽくない人材」
分かるようで分からない、採用あるある「うちっぽさ」「うちっぽくなさ」・・・
これに振り回されて、悩んでいる採用担当者を僕もたくさん見てきました。
採用を行う時、まず「どんな人材を採用するか」を決めると思いますが、
採用したい人の「人物像」を最初にしっかりイメージしないと、面接での合否基準がぶれるだけでなく、入社後の育成・活躍にも大きな影響を及ぼしますよね。
人物像を設定する時、大きく分けて2つの項目を決定する必要があります。
一つ目は経験や能力など履歴書から読み取れるもの。
二つ目は価値観や性格など履歴書から読み取ることが難しいものです。
「必要な経験・能力」という言葉で定義し易い項目については、会社の状況(欠員や新規事業に向けた採用など)から必要な条件を設定することができます。
プログラミング能力・TOEIC900点・実務経験など言葉にできるため、採用チームと経営陣・配属先部署で面接から採用まで同じ方を向き続けることができます。
イメージから入社までの人物像にギャップが起きにくいんですね。
一方で、「価値観や性格」は言葉で表しにくいため、言葉で表せても、経営陣が求めるタイプと配属先部署が必要なタイプ、また採用チームが考えるタイプとバラバラになることも多いのです。
例えば「新しいことに挑戦することが好きな人」人によってイメージする人物はバラバラ。
この定義が難しい「価値観や性格」の中にこそ「うちっぽさ」が詰まっているのです。
2. 「うちっぽい」ってなんだ!?
そもそも採用現場でよく聞く「うちっぽさ」とはどのようなことでしょうか?
ここでのキーワードは最近よく聞く「カルチャーフィット」!
うちっぽいとはすなわち「社風」に合っているかどうかです。
カルチャーフィットした人材を採用できると、会社に一体感が生まれたり、ミスコミュニケーションの発生を抑えられたり、うまくいくと離職率の低下につながるなどメリットが多くあります。
でも同じような価値観の人材ばかり採用してしまうと、会社内で競争が起きにくくなったり、新しい発想が生まれにくい環境になったり、デメリットも発生するんです。
うちっぽい人・うちっぽくない人、どちらが必要かは状況によって変わります。
採用したい人材がどちらの人物かは、会社のフェーズや採用の目的によって大きく変化しますが、いずれにしろ「うちっぽい」人材がどのような人物なのかを理解し、きちんと言語化することが重要です。
3. 重要なのは「うちっぽさ」分析
ここからは「うちっぽさ」分析を行う上で必要な2つのステップを紹介しましょう。
ステップ1:自社の歴史の掘り下げ
自社の歴史・・・と聞いてきょとんとしたあなた!
自分の会社の歴史を知らない採用担当、実は結構います。
でもぜひ時間を取って歴史を調べて見てください。
会社の沿革を知ることは、企業理念や会社のターニングポイントを理解し、会社の向かっている未来を予測することに繋がるんですよ。
社史がある会社であればそちらを読み込んでいただくことも有効ですし、ちょっと緊張するかもしれませんが、社長もしくは創業者に話を聞きに行ければ、より深みのある内容を得ることができるでしょう。
(もちろんここで知った情報を候補者に伝えて会社理解に繋げることも可能!一石二鳥!)
自社の歴史を掘り下げることは、「うちっぽさ」がどのように醸成されたかを理解する大切な材料になるでしょう。
ステップ2:組織風土の理解を深める
組織風土・・・難しい言葉を使いましたが、分かりやすく言うとそれはその会社が持つ「カルチャー」のことです。
意識無意識問わず共有されている価値観であり、会社や社員の考え・行動・感情に影響を及ぼしているものです。
ジャンプではこの組織風土を5つのカテゴリーに定義しています。
・ 自由で個性を尊重してくれる風土
・ 理想を追求する情熱的な風土
・ 実力主義で刺激し合う風土
・ あたたかみのあるアットホームな風土
・ 手堅く着実にやりぬく風土
この5つのカテゴリーのどの風土に自社がマッチしているかを分析することで、会社独自の価値がどこにあるのかが発見できます。
それはすなわち、採用における出発点であり、また軸となる方向性を見出すことでもあります。
自分たちがすでに気がついている風土もあれば、自分たちには当たり前であっても外からみると不思議な風土もあります。
組織風土を理解する為には、会社の内側と外側、両方から見る必要があるんですね。
そして組織風土を理解することは、自社の「うちっぽさ」の理解に繋がると言えるでしょう。組織風土は自己評価だけじゃなくて、客観的に分析する必要があります。
4. 【まとめ】「うちっぽさ」を理解・言語化・共有することが大切!
この記事では、「うちっぽさ」を知る重要性とその分析方法についてお伝えしましたが、ここで改めて理解していただきたいことは、うちっぽさは会社によってそれぞれ大きく異なるということです。
良い採用を行う上で重要なのは、採用したい「人物タイプ(うちっぽい・うちっぽくない)」をしっかりと言語に表し、採用チーム・経営陣・配属先部署で共通認識にすることです。
「言葉に表し、共有する」これが出来ている採用は強いといえます。
次回はこの「うちっぽい・うちっぽくない」人材、それぞれを採用する必要性・タイミングについてお話ししたいと思います。
【関連記事】
第2回:採用するべきは「うちっぽい人」?「うちっぽくない人」?
第3回:新卒採用で「うちっぽくない人材」を採用するには?
第4回:中途採用の「うちっぽくない人材」採用のキーはエージェント!?
第5回:「うちっぽくない人材」採用の内定から活躍に向けて
増渕知行
代表取締役 クライアントパートナー
理想を追求し続けたら、起業に行きつきました。ジャンプは自分の人生そのものです。ジャンプはクライアントにとって、頼れる同志であり続けたい。社員にとって、燃える場所であり続けたい。約束は守る男です。週末は野球がライフワーク。
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