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インターンシップノウハウ

インターンシップ企画・プログラムの作り方(オンライン&リアル)

小緑直樹

「新卒採用計画に役立つインターンシップ実施に必要な4つのステップ」でお伝えした通り、インターンシップで採用成果を収めている会社には、必ず抑えている4つのステップがあります。
具体的には、①設計 → ②集客 → ③運営 → ④フォローという4ステップです。この4ステップは、対面のインターンシップでも、オンラインのインターンシップでも変わりません。
本記事では「①設計」にスポットをあてて、具体的なインターンシッププログラム&コンテンツの設計法(作り方)をお伝えしていきます。
また、記事の最後には、フォーマットに沿って必要事項を記入するとインターンシップの企画書の骨子が出来上がる「インターンシップ計画フォーマット」をご用意しております。「成果につながるインターンシップの作り方(基本編・応用編)」と併せてダウンロード申請の上、インターンシップ企画にご活用下さい。

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【集客編】インターンシップの集客力アップにつながる3つの施策
【運営編】採用につながるインターンシップの運営方法について
【フォロー編】インターンシップ後のフォローに有効な3つの施策と事例について
【オンライン編】オンラインインターンシップ・オンライン説明会のプログラム企画&制作のポイント【事例あり】

1)成功するインターンシップの共通点→ステップ①インターンの目的(企画)設計

ここ数年、激増しているインターンシップ。新卒採用を実施している企業のうち、2019年にインターンシップを実施(予定を含む)した企業は95.0%で、2018年度の89.4%に比べ5.6ポイント増加しています(就職白書2020‐インターンシップの現状より)。
「同業他社を含め、多くの会社がインターンを始めたから、自社も実施したい」「短くなった広報期間を補うためにもインターンを実施したい」と言うお問い合わせも年々増加しています。

しかし、「他社も実施しているから」「さらなる広報手段として」など、明確な目的や方向性が定まらないまま実施してしまうと、「他社事例を模倣したインターンシップ」となってしまうため、自社の魅力や強みを活かしきれず、「採用成果」につながらないインターンシップ、時間と工数だけがかかったインターンシップとなってしまいます。

採用成果が出ているインターンシップは必ず、「インターン実施理由」が明確です。『しかるべきねらい』の元、『しかるべきタイミング』で、『しかるべきプログラム』が実施されているのです。
【目的】がはっきりしたインターンシップは、例え似たようなプログラムのインターンがあったとしても、発信されるメッセージやプログラムの進行、落とし所となるフィードバックなど、細部が異なり、学生にとって「他にはないインターンシップ」にとして印象に残ります。

インターンシッププログラムを作る上で第一ステップとなる「設計」。この設計で最も大切なものは「実施理由・目的」です。まずは、この目的をしっかりと定めることが、インターンシップ成功へのスタートとなります。
※本記事の最後には、目的の落とし込みができる「インターンシップ計画フォーマット」をご用意しておりますので、ぜひお役立て下さい。

2)成功するインターンシッププログラム(コンテンツ)とは→ステップ②インターン設計のフレームワークで企画を落としこむ

魅力の落し込み

インターンシップの目的が明確になったら、次のステップは、目的に合致したプログラム(コンテンツ)企画立案になります。
しかし、インターンシップを企画する上で、とても悩ましいのが、インターンの種類の多さです。15年ほど前は、インターンと言えば「業務体験型」しかなかったのですが、取り組む企業数に比例して、「プロジェクト型」「1day」「就活支援型」など、多様化しています。
加えて今年からは、「リアル」か「オンライン」かといった、大きな要素も出てきたことで、頭を悩ませている担当者の方も多いのではないでしょうか?

しかし、インターンプログラムは以下、表のように「形式」「プログラム」「期間」「時期」という4つの視点で区切ると整理できます。世の中の99%のインターンは、この形式、プログラム、期間、時期のいずれかの組み合わせで実施されています。

インターン4つの視点

ただ、注意が必要です。採用成果が出ている会社の形式、プログラム、期間、時期をそのまま真似てもきっと同じ成果はでません。なぜなら、この形式、プログラム、期間、時期の土台となる、前述の「インターン実施目的」が違うからです。あくまでも自社の目的に沿って、この4つの視点を組み合わせることが重要です。

また、『形式』であれば、実践型、プロジェクト型、グループワーク型、見学型、講義レクチャー型、それぞれに特徴があります。
インターンの目的、自社の強み、インターンプログラムのストーリー、などから、適切なものを選択する必要があります。
また『プログラム』についても、母集団形成に適したプログラム、自社への魅力づけに適したプログラム、など、特徴があります。期間や時期も同様、選択によって期待する効果が変わってきます。

どのような観点で、「形式」「プログラム」「期間」「時期」という4つの要素を選択すれば良いか、その点も本記事の最後に「インターンシップ計画フォーマット」をご用意し、まとめています。ダウンロード申請の上、インターンシップのコンテンツ設計にお役立て頂ければと思います。

3)満足度は高いのに採用につながらない理由を分析→ステップ③自社の魅力への落し込み設計

「御社のインターンは、とても良い経験になりました。この経験を活かして、他社の選考、頑張ります!」
参加した学生からこんな話をもらい、複雑な気持だった…と、先日、採用目的でインターンを実施した企業の担当者の方から伺いました。

このように、「参加学生満足度は高かった。でも、採用成果にはつながらない」そのようなインターンシップが増えているように思います。いくつかの原因が考えられますが、中でも大きな要因として挙げられるのが「自社の魅力に直結するストーリーの甘さ」 です。

例えば、「実際の営業の仕事が体験できるインターンシップ」があったとします。
これも「体験さえできれば、営業に興味を持ってくれるだろう!」では、うまくいきません。
学生一人あたりのインターンシップ平均参加社数が4.5社(就職白書2020‐インターンシップの現状より)と言う現状からもわかる通り、営業職に興味のある学生ほど、複数社の営業が体感できるインターンシップに参加しています。
複数社のインターンシップに参加している学生にとって、「数ある営業の中の1つ」という認識から頭1つ突き抜ける必要があります。そのために必要な情報は、下記のような「具体性」です。

◎その会社の営業はどんなお客様にどのような営業を行っているのか
◎同業他社の営業手法とどのように違うのか
◎なぜ、その会社はお客様から選ばれるのか
◎ターゲットとしする学生にとって、自社の営業を経験メリットは何か
◎自社の営業を通して、どのようなスキルアップ・キャリアプランが見込めるか

など、これらの情報を丁寧に伝え、体感し、腹落ちしてもらう必要があります。
「たくさんの情報をどのような順序で、どのようなコンテンツで、誰からどのように伝えるのか?」そのようなストーリーを構築できると、再現性が高く採用成果につながるインターンプログラムとなります。

4)オンラインインターンシップの企画について

コロナ禍のインターンシッププログラムで、考えなくてはいけない要素として「オンライン」があります。
22年卒学生を対象に、2020年9月にマイナビがとった調査では、以下の通り、大多数の学生がオンラインインターンシップに参加しています。

※マイナビ 2022年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(9月) より

ただ、以下のデータの通り、対面でのインターンシップに比べて、Web(オンライン)の方が、学生への満足度は低くなりがちで、その企画に頭を悩ませている担当者も多いと思います。

※マイナビ 2022年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(9月) より

では、高い満足度を提供できるWeb(オンライン)インターンシップとは、どのようなものなのでしょうか?

上記にまとめた1)~3)を踏まえることはもちろんなのですが、その他オンラインインターンシップならではの工夫が必要です。
ここでは、オンラインインターン企画設計に効く2つのマネジメントを紹介します。

一つ目は【ストレスのマネジメント】です。

「zoom疲れ」という言葉があるように、オンラインイベントは、集中力の欠如や肉体的精神的疲労を誘発しやすいようです。
そのため、緊張状態から解放してもらう時間を取り入れると、ほっと一息つける時間になります。
例えば、ストレッチや体を動かす時間をとったり、おかしを食べながら、お茶を飲みながら気軽に話す時間を設けたり、画面をオフにして過ごす時間を設けたり、リフレッシュタイムと称して窓を開けて空気の入れ替えをしてもらったり、色々な工夫があります。

二つ目は【距離感のマネジメント】です。

オンラインイベントは、画面越しのコミュニケーションのため、相手から受け取れる情報量が少なくなります。なので、相手からの反応がわかりにくく、距離感がつかみにくい負の面があります。この負の面を、企画段階から少なくするのもポイントの一つです。

具体的には、相槌、拍手などのリアクションの推奨はもちろん、導入時にも全員で練習すると、その後のイベントでの反応が見違えるほどよくなります。
また、オンラインイベントのチャット機能は、心地よい距離感をつくる生命線です。チャットについても、練習を兼ねて、気軽にフランクにチャットをする場をつくると、その後、チャットが盛り上がりやすくなります。

運営企業と参加学生の間に物理的な距離があるオンラインインターンシップ。
リアクションやチャットなどを通して、一緒にインターンを盛り上げる、一緒に良い場にしていく、そんな雰囲気をつくっていくことが必要になります。

5)事例紹介・お役立ち資料

弊社では、昨年度から多くの企業様のオンラインインターンシップを企画・制作させて頂いております。
その経験から、Web(オンライン)インターンシップでも、対面に劣らない満足度を提供できる手ごたえを感じています。また、インターンシップに関して、実践型・プロジェクト型・グループワーク型・見学型・講義レクチャー型のそれぞれの具体的な実施事例や採用成果など、様々なノウハウがあります。
インターンシップ・オンラインインターンシップのお困りごとやご相談がございましたら、下記より、お気軽にお問合せください。

■事例紹介
インターンシップに関する事例紹介はこちら
(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン様/三井物産ケミカル株式会社様など)

■お役立ち資料
インターンシップ企画・設計の手順や、考え方をまとめた資料をご用意しております。
【基本編】と【応用編】がありますので、ダウンロード申請の上、ぜひお役立てください。

また、フォーマットに沿って必要事項を記入するとインターンシップの企画書の骨子が出来上がる「インターンシップ計画フォーマット」も、以下よりダウンロードできますので、ご活用下さい。

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小緑直樹
クライアントパートナー

「採用」や「組織」に関わる仕事は、よりよい日本、さらにはよりよい世界を創っていく上での最適な人材活用に携わる ことだと思っています。そんな大きな思いを忘れず日々仕事に打ち込んでいます。趣味のジャグリングはいつでも披露します!


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