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インターンシップノウハウ

25卒以降の規定改正にも対応可!インターンシップ企画・プログラムの作り方

小緑直樹

「新卒採用計画に役立つ!インターンシップ・オープンカンパニーの実施に必要な4つのステップ」でお伝えした通り、採用成果につながるインターンシップを実施できている企業は、必ず以下の4つのステップを丁寧に進めています。

具体的には、①設計 → ②集客 → ③運営 → ④フォローという4ステップです。

25卒採用からインターンシップの定義が変わりましたが、この4ステップは、実施日数や実施形態(対面・オンライン)を問わず、共通して重要なプロセスです。

本記事では「①設計」にスポットをあてて、具体的なインターンシッププログラム&コンテンツの設計法(作り方)をお伝えしていきます。また、オープンカンパニーなど1日以内の仕事体験型プログラムの構築にもお役立て頂けます。

記事の最後には、フォーマットに沿って必要事項を記入するとインターンシップの企画書の骨子が出来上がる「インターンシップ計画フォーマット」および、「成果につながるインターンシップの作り方(基本編・応用編)」をご用意しております。ダウンロード申請の上、ぜひインターンシップ企画にご活用下さい。

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【集客編】インターンシップの集客力アップにつながる3つの施策
【運営編】採用につながるインターンシップの運営方法について
【フォロー編】インターンシップ後のフォローに有効な3つの施策と事例について

1)成功するインターンシップの共通点→ステップ①インターンの目的(企画)設計

 

25年卒から、「インターンシップ」の定義が改正され、「インターンシップ」の名称を使用するには、一定の条件を満たすことが必要となりました。
このような変更により、学生へのアプローチの早期化や、実施形態の多様化・多数化という変化も起きやすくなります。また、22卒・23卒学生は、コロナ禍の影響でオンラインインターンシップが主流でしたが、感染状況等の変化に伴い、24卒以降からは、再び対面形式での実施も増えています。対面形式のインターンシップ開催は、企業側にとって集客の難易度が上がることや、満足度の担保がしにくくなるという課題もあります。

このような変化に対応しつつ、「学生から選ばれるインターンシップ」を企画し、採用成果につなげるためには、明確な「実施目的」を持つことが重要です。

採用成果が出ているインターンシップは必ず、「インターン実施理由」が明確です。『しかるべきねらい』のもと、『しかるべきタイミング』で、『しかるべきプログラム』が実施されているのです。
【目的】がはっきりしたインターンシップは、例え似たようなプログラムのインターンがあったとしても、発信されるメッセージやプログラムの進行、落とし所となるフィードバックなど、細部が異なり、学生にとって「他にはないインターンシップ」にとして印象に残ります。

インターンシッププログラムを作る上で第一ステップとなる「設計」。
まずは、この目的をしっかりと定めることが、インターンシップ成功へのスタートとなります。

2)成功するインターンシッププログラム(コンテンツ)とは→ステップ②インターン設計のフレームワークで企画を落としこむ

インターンシップの目的が明確になったら、次のステップは、目的に合致したプログラム(コンテンツ)企画立案になります。インターンシップほか、新定義におけるオープンカンパニー等を含めると、その内容は実施企業数に比例して多様化・多数化する傾向にあります。インターン4つの視点

とはいえ、インターンシッププログラムのほとんどは、「形式」「プログラム」「期間」「時期」という4つの視点で区切ると整理できます。ただ、注意が必要です。採用成果が出ている会社の形式、プログラム、期間、時期をそのまま真似てもきっと同じ成果はでません。なぜなら、この形式、プログラム、期間、時期の土台となる、前述の「インターン実施目的」が違うからです。あくまでも自社の目的に沿って、この4つの視点を組み合わせることが重要です。

『形式』は、実践型、プロジェクト型、グループワーク型、見学型、講義レクチャー型、それぞれに特徴があります。インターンの目的、自社の強み、インターンプログラムのストーリー、などから、適切なものを選択する必要があります。

『プログラム』は、母集団形成に適したプログラム、自社への魅力づけに適したプログラム、など、特徴があります。期間や時期も同様、選択によって期待する効果が変わってきます。

『期間』は、インターンシップの定義改定により、最も変化が出る因子になります。これまで1dayが大半をしめてしましたが、インターンの定義に乗せるため、「5日間」を意識したプログラムが増えることが予想されます。

『時期』も、早期化に伴い、秋冬から、夏が主戦場になっていきます。

重要なのは、自社の「インターンシップの実施目的」と「ターゲット学生の動き」と「採用競合の動き」を見つめ直し、自社に最適な形式、プログラム、期間、時期を見極めることです。

具体的にどのような観点で「形式」「プログラム」「期間」「時期」という4つの要素を選択すれば良いか、その点も本記事の最後に「インターンシップ計画フォーマット」をご用意し、まとめています。ダウンロード申請の上、インターンシップのコンテンツ設計にお役立て頂ければと思います。

3)満足度は高いのに採用につながらない理由を分析→ステップ③自社の魅力への落し込み設計

「御社のインターンは、とても良い経験になりました。この経験を活かして、他社の選考、頑張ります!」
参加した学生からこんな話をもらい、複雑な気持だった…と、インターンを実施した企業の担当者の方から伺ったことがあります。

このように、「参加学生満足度は高かった。でも、採用成果にはつながらない」そのようなインターンシップが増えているように思います。いくつかの原因が考えられますが、中でも大きな要因として挙げられるのが「自社の魅力に直結するストーリーの甘さ」 です。

例えば、「実際の営業の仕事が体験できるインターンシップ」があったとします。これも「体験さえできれば、営業に興味を持ってくれるだろう!」では、うまくいきません。

学生一人あたりのインターンシップ平均参加社数が6.69社(就職白書2022‐インターンシップの現状より)という現状からもわかる通り、営業職に興味のある学生ほど、複数社の営業が体感できるインターンシップに参加しています。
複数社のインターンシップに参加している学生にとって、「数ある営業の中の1つ」という認識から頭1つ突き抜ける必要があります。そのために必要な情報は、下記のような「具体性」です。

◎その会社の営業はどんなお客様にどのような営業を行っているのか
◎同業他社の営業手法とどのように違うのか
◎なぜ、その会社はお客様から選ばれるのか
◎ターゲットとしする学生にとって、自社の営業を経験メリットは何か
◎自社の営業を通して、どのようなスキルアップ・キャリアプランが見込めるか

など、これらの情報を丁寧に伝え、体感し、腹落ちしてもらう必要があります。
「たくさんの情報をどのような順序で、どのようなコンテンツで、誰からどのように伝えるのか?」そのようなストーリーを構築できると、再現性が高く採用成果につながるインターンプログラムとなります。

4)オンラインインターンシップの企画について

コロナ禍以降に主流となったオンラインインターンシップ。以前に比べると対面での実施が増えているものの、オンラインインターンシップは、学生にとって交通費や移動時間の削減ができるというメリットもあり、現在でも参加希望の高い形式です。

マイナビによる2024年卒学生就職モニター調査(2月の活動状況)では、インターンシップ・仕事体験に参加した学生の参加社数平均は8.9社(前年比0.7pt増)でした。対面での参加は、平均2.7社(前年比1.2pt増)で前年より増えており、オンラインでの参加は、平均6.2社(前年比0.5pt減)で前年より減っているものの、多くの学生がオンライン参加を活用している現状が伺えます。(※出典:マイナビ 2024年卒 学生就職モニター調査 2月の活動状況)

一方、同調査では、オンラインインターンシップに参加した学生からは、「発言するタイミングが難しい(46.2%)」「グループワークがやりづらい(43.8%)」といった意見も多かったという結果が出ています。では、高い満足度を提供できるWeb(オンライン)インターンシップとは、どのようなものなのでしょうか?

上記にまとめた1)~3)を踏まえることはもちろんなのですが、その他オンラインインターンシップならではの工夫が必要です。ここでは、オンラインインターン企画設計に効く2つのマネジメントを紹介します。

一つ目は【ストレスのマネジメント】です。

「zoom疲れ」という言葉があるように、オンラインイベントは、集中力の欠如や肉体的精神的疲労を誘発しやすいようです。
そのため、緊張状態から解放してもらう時間を取り入れると、ほっと一息つける時間になります。
例えば、ストレッチや体を動かす時間をとったり、おかしを食べながら、お茶を飲みながら気軽に話す時間を設けたり、画面をオフにして過ごす時間を設けたり、リフレッシュタイムと称して窓を開けて空気の入れ替えをしてもらったり、色々な工夫があります。

二つ目は【距離感のマネジメント】です。

オンラインイベントは、画面越しのコミュニケーションのため、相手から受け取れる情報量が少なくなります。なので、相手からの反応がわかりにくく、距離感がつかみにくい負の面があります。この負の面を、企画段階から少なくするのもポイントの一つです。

具体的には、相槌、拍手などのリアクションの推奨はもちろん、導入時にも全員で練習すると、その後のイベントでの反応が見違えるほどよくなります。
また、オンラインイベントのチャット機能は、心地よい距離感をつくる生命線です。チャットについても、練習を兼ねて、気軽にフランクにチャットをする場をつくると、その後、チャットが盛り上がりやすくなります。

運営企業と参加学生の間に物理的な距離があるオンラインインターンシップ。
リアクションやチャットなどを通して、一緒にインターンを盛り上げる、一緒に良い場にしていく、そんな雰囲気をつくっていくことが必要になります。

オンラインインターンシップの企画・設計のポイントは、下記の記事にもまとめています。
オンラインインターンシップで必要となる3要素【一体感】・【没入感】・【特別感】が作り出せる工夫をご紹介していますので、併せてご覧ください。
オンラインインターンシップ・オンライン説明会のプログラム企画&制作のポイント【事例あり】

5)事例紹介・お役立ち資料

弊社では、これまでに約200社の企業様のインターンシップを企画・制作をさせて頂きました。
その経験から、業種を問わず、WEB(オンライン)・対面などの実施形態を問わず、満足度の高いご提案ができる手ごたえを感じています。また、インターンシップに関して、実践型・プロジェクト型・グループワーク型・見学型・講義レクチャー型のそれぞれの具体的な実施事例や採用成果など、様々なノウハウがあります。
インターンシップ企画のお困りごとやご相談がございましたら、お気軽にお問合せください。

■事例紹介
インターンシップに関する事例紹介はこちら
(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン様/三井物産ケミカル株式会社様など)

■お役立ち資料
インターンシップ企画・設計の手順や、考え方をまとめた資料をご用意しております。
【基本編】と【応用編】がありますので、ダウンロード申請の上、ぜひお役立てください。

また、フォーマットに沿って必要事項を記入するとインターンシップの企画書の骨子が出来上がる「インターンシップ計画フォーマット」も、以下よりダウンロードできますので、ご活用下さい。

小緑直樹
クライアントパートナー

「採用」や「組織」に関わる仕事は、よりよい日本、さらにはよりよい世界を創っていく上での最適な人材活用に携わる ことだと思っています。そんな大きな思いを忘れず日々仕事に打ち込んでいます。趣味のジャグリングはいつでも披露します!


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