面接官・リクルーターに求められる4つの役割
あらゆる調査データで出ている通り、学生は面接官・リクルーターとの接触で、志望度が大きく上下します。
また、オンライン面接が増えたことにより、「以前より学生の見極めが難しくなった」という声や、内定辞退・選考辞退に関するご相談も多くいただいております。
そのような背景から、『面接官・リクルーターの戦略・戦術設計』は、採用活動設計の中でも重要度を増しています。
ただ、面接官・リクルーターの役割について明確に定義し、その定義を認識した上で、学生とコミュニケーションを取っている会社はそう多くないと感じています。
今回は、その面接官・リクルーターの役割についてまとめていきます。
■面接官・リクルーターに求められる4つの役割
面接官・リクルーターに求められる役割は以下の4つになります。
まず、対社内への役割として、『①見極め』『②申し送りをする』があります。そして、対学生への役割として、『③信頼関係を構築する』『④惹きつけ・動機付け』があります。一つずつ見ていきます。
■面接官・リクルーターの役割①:見極め
「見極め」とは、面接で学生の特性・資質を評価し、合否判断を行うことです。
分かりきった役割であるため、自身の見極める力(直感)を過信しすぎている方も多くいらっしゃるように感じます。もちろん、直感が正しいこともあるのですが、それでは再現性がありません。
組織として、面接での見極めを成功させていくには、特定の個人の感覚や直感に頼ることなく、『目の前の求職者がなぜ、自社で活躍するのか』を明確に説明できる、深くヒアリングする方法を身につける必要があります。
当社の面接官・リクルーター研修でも、行動観察面接、コンピテンシー面接、STAR質問などの講義&ワーク行うことがありますが、受講後から面接のやり方が180度変わったという方も多数いらっしゃいます。「見極める力」は、面接官・リクルーターに必要な大きな役割の1つです。
■面接官・リクルーターの役割②:申し送りをする
「申し送り」とは、以降の選考や学生とのコミュニケーションに役立つ情報を社内に伝えることです。
1回の面接やリクルーターとのコミュニケーションの時間は限られています。申し送りをうまく利用して、複数回に渡って、多角的に「見抜き」と「惹きつけ」を行えると、組織として強い採用コミュニケーションが実現します。逆に申し送りについての設計がされていないと、「毎回、同じ質問をされる」「毎回似たような話を聞いた」など、学生の志望度が下がることもあります。
この申し送りは、面接官・リクルーター個人に任せていても実行されません。組織としてどのように申し送りを徹底するのか、戦略が必要になります。
■面接官・リクルーターの役割③:信頼関係を構築する
「信頼関係を構築する」とは、学生との距離感を縮め、意思決定を支援することです。学生は、複数社の選考を受けています。多くの会社は、学生にとって「数多受験している会社のうちの1社」にしか過ぎません。その数多ある1社から頭一つ出るためにも、面接官・リクルーターとの個別な信頼関係が欠かせません。
「信頼できる○○さんがいる会社」「相談しやすい○○さんがいる会社」というのは大きなアドバンテージとなります。
では、信頼されるために重要なことは何か。それは、目の前の学生理解に尽きます。自社のアピールを横に置いておいて、目の前の学生を徹底的に理解することです。ただ、これにも技術が必要です。答えを求めない対話技術、学生の感情に共感する会話、寄り添うコーチング技術、方法は数多くあります。面接官・リクルーター研修を導入される際は、このあたりの技術も学べるかどうかは重要な視点になると思います。
■面接官・リクルーターの役割④:惹きつけ・動機付け
オンライン面接が進み、より一層重要度を増している役割が「惹きつけ」です。
これは、評価の高い学生に「ここで働きたい」と思ってもらう動機付けを行うことです。これも「動機付けをお願いします」だけでは、面接官・リクルーターの方は実行してくれません。大切なのは以下の3点です。
1)学生の心情(志望度や本音)や企業選びの軸を感じ取る「把握力」
2)採用における自社の競争優位性を理解している「自社理解力」
3)その学生に刺さる自社の強みを適切に魅力的に伝える「動機形成力」
これら、1)「把握力」、2)「自社理解力」、3)「動機形成力」を養い、学生とのコミュニケーション機会に発揮してもらう必要があります。リクルータートレーニングの場では、自社について客観視できていない方や、学生に刺さる自社の魅力ポイントがズレてしまっている方を見かけることが多くあります。このあたりも、本シーズン前に棚卸しできていると、面接官・リクルーターの採用コミュニケーション力が向上すると思います。
採用が本格的にスタートする前だからこそ、面接官・リクルーターの役割を認識し、その役割を強化するための動きとして、面接官・リクルーター研修が必要になってきます。貴社の参考になる点がありましたら幸いです。
また、ジャンプがご提案する面接官トレーニングの詳しいサービス内容や、事例をまとめた資料もご用意しております。ご興味をお持ちの方は、以下よりダウンロード申請の上、ご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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小緑直樹
クライアントパートナー
「採用」や「組織」に関わる仕事は、よりよい日本、さらにはよりよい世界を創っていく上での最適な人材活用に携わる ことだと思っています。そんな大きな思いを忘れず日々仕事に打ち込んでいます。趣味のジャグリングはいつでも披露します!
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