【マンスリー採用ウォッチ11月】2026卒インターンシップの動向・配属コミット採用の普及度など幅広く解説!
7月よりスタートしたショートセミナー「マンスリー採用ウォッチ」
このセミナーは、毎月公開される最新市場データを弊社代表取締役YouTuberの増渕が読み解き、採用活動におけるポイントを30分で解説するオンラインセミナーです。
11月は、過去最多の視聴予約をいただきました!ありがとうございます。
今回は、「2026卒インターンシップの動向・低学年へのアプローチ・配属コミット採用の普及度」を中心に解説します。
引き続き、できる限りリアルタイムに近い「旬」のデータをお届けし、みなさまからの質問にも「その場で」お答えしておりますので、是非ご視聴ください。本記事では、セミナー内容をまとめています。
●2026卒インターンシップの中間総括
まずは、毎月取り上げておりますマイナビさんのデータより、2026年卒の大学生インターンシップに関する中間総括が発表されましたので、ご紹介します。
26年卒のインターンシップ・仕事体験の参加率は85.6%でした。高い参加率ではあるものの、前年の89.5%より3.9pt減少しています。
学生の声を聞くと、「選考付きのインターンシップへの参加を優先する」という傾向が強いのですが、インターンシップ・仕事体験の選考経験の有無(図2)では、「受けたことはない」と回答した学生は33.9%で、前年よりも2.1pt増加しています。
インターンシップ・仕事体験の参加率減少には、開催形式も影響しているといえそうです(図3)。
26年卒のインターンシップ・仕事体験の開催形式について、「対面のみ」と「対面の方が多かった」を合わせると39.1%となっています。前年度25年卒の28.8%に比べると、10.3pt増加しています。やはり、インターンシップの対面回帰傾向が、参加率や社数の減少にも影響していると考えられます。
企業側の調査でも、学生向けインターンシップにおけるWEB活用率は明らかに減っています。アフターコロナ以降、春夏のインターンでより多くの学生と接触することよりも、自社のターゲットとなる学生と深くコミュニケーションを取り、惹きつけをしようというフェーズに入ってきているのではないでしょうか。
とはいえ、初回から選抜型のインターンシップで集客できる企業は限れているのが現状です。
まずは効率良く参加できるオンラインの1stインターンシップで一次接点を持ちつつ、参加してくれた学生とより深いコミュニケーションが取れるよう、対面型の2ndインターンシップへ誘導する2段階のインターンシップがますますスタンダードになると考えてよいと思います。
【関連記事】
インターンシップ参加学生を次のステップに移行させる「5つのコツ」
◎本編「マンスリー採用ウォッチ11月」の動画では、新卒採用で注目度が上がっている「低学年へのアプローチ」に関するデータや、dodaキャンパスさんによるインターンシップの総括に関するデータやもご紹介しています。2026卒学生の厳選就活傾向も解説していますので、併せてご覧ください。
●2025年卒の内定充足率や内定辞退率の動向は?
次に、キャリタスさんによる2025年卒採用の内定充足に関する企業調査をご紹介します。
2025年3月卒業予定者の採用選考を「終了した」企業は全体の 42.1%でした。前年同期調査(45.6%)を 3.5 ポイント下回っていることから、採用充足率が下がっていることがわかります。
早期化の進行により内定出しのタイミングは一層早まってはいるものの、終了のタイミング多遅くなっている、つまり、早期化と同時に長期化していることが読み取れます。
内定者の充足率については、企業規模よりも業種別の方に傾向が強くでています。業種別では、金融業界やIT業界に比べて、製造業・サービス業などで充足率が低くなっています。ただ、前年比較ではIT業界の充足率が下がっています。
また、未充足部分に対する今後の方針としては、採用人数の確保よりも学生の質を優先(充足率100%にこだわらない)と回答する企業が7割を超えています(例年と同程度の水準)。
内定者に対する満足度調査では、従業員規模1000人以上を超える企業で「質・量共に満足」との回答率が全体平均23%よりも低く、19.4%と2割を下回る結果でした。業界別に見ると、充足率の高い「金融」での満足度が高く34.9%、前年に比べて充足率が下がってしまったIT業界は22.3%とやや低めの回答でした。
次に、内定辞退者の増減に関するデータをご覧ください。
内定辞退者の状況を前年度比較した調査では、「かなり増えた」「やや増えた」との回答を合わせると、従業員規模1000人以上の企業で41.6%となり、全体で見ても特に増加傾向にあります。
業界別では、ITにおいて同様の回答が40.3%で、他業種よりも多い回答でした。この結果から、大手企業やIT業界など、内定出しが早い企業・業種での内定辞退者が増えていると考えらえるため、早期化マーケットに対してどう向き合うかが今後の課題になるかと思います。
採用の難易度についても、「とても厳しい」と回答する企業が年々上昇しており、2025年卒では過去にも増して人材獲得に苦戦したことが伺えます。
【関連記事】
内定承諾後辞退を抑制する「戦略的な内定者フォロー」とは
●2025年卒採用における配属コミット採用の現状は?
今回、最も注目したい「初期配属を決めるタイミング」というデータをご紹介します。同じくキャリタスさんによる発表です。
以前、採用こっそり相談室でも取り上げたテーマ「配属ガチャ」に対してどう向き合うか、ということにもつながります。
入社後最初の配属先を決めるタイミングについて、「入社後」が全体の 4 割強を占め最も多いものの(44.2%)、内定通知以前(配属先を確約して採用)の割合が徐々に増えてきている点が注目ポイントです。特に、採用競争率の高い上位校学生や理系学生については、配属コミット採用をした方が、とりやすいケースが増えてきていると考えられます。企業規模別では、やはり大手企業では対応が難しいケースが多いのは自然かと思います。
次に、職種・部門別での「配属コミット採用」のデータをご紹介します。
職種別採用を実施している企業は、全体の6割に達しています。また、地域限定総合職の採用については、ここ5~10年くらいでの大きなトレンドかと思います。給与水準が低くても勤務地域を限定した総合職を希望する学生も増えていることから、企業側でも考慮した取り組みの表れといえます。
配属コミット採用をするかしないか、もし取り入れる場合はどこまで枠を広げるかなどは、2027卒採用においても検討する価値が高いと思います。
【関連動画・採用こっそり相談室】
配属コミット採用の正しいとらえ方
◎本編「マンスリー採用ウォッチ11月」の動画では、同調査による「2026年卒の採用予定数と予算」に関するデータ(企業規模別・業種別)もご紹介しています。経営陣との採用予算交渉の際にもご活用いただけると思います。
その他、採用活動の早期化に関するデータ(採用活動の開始予定時期・内定出しの時期)なども解説しています。26卒採用では、年内に面接を開始する企業も増えており、それに伴い、内定出しも年内~1月中に始める会社も増える傾向となりそうです。自社の選考時期も比較できるマーケットデータですので、ぜひ併せてご覧ください。
●低学年へのアプローチの実態は?
採用活動でのキーワードになっている「低学年アプローチ」について、学情さんのデータをご紹介します。
2026 年 3 月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象とした「インターンシップと就職活動準備」に関するインターネットアンケートによると、就職活動準備に関するイベントや Web サイトについては、半数以上(54.9%)の学生が「大学1・2 年生のときに初めて利用した」と回答しています。
関連する調査では、大学1・2年生のときに出会った企業からのスカウトに「プレエントリーしたい」「どちらかと言えばプレエントリーしたい」と回答した学生が6割を超えることがわかりました。
この調査から、大学1~2年生も対象にしたオープンカンパニーなどで社名認知がされると、本格的に就職活動を始める3年生になった時には、採用接点が持ちやすく、スカウトメールへの反応なども高まる可能性が考えられます。
そのため、今後は低学年層に向けた採用ブランディングも、より価値ある取り組みになっていくのではないでしょうか。
【関連記事】
採用ブランディングの設計ポイント、実践に欠かせない5つのステップを解説!
◎本編「マンスリー採用ウォッチ11月」の動画では、ワンキャリアさんによる調査「文理別の就活実態調査」も解説しています。志望業界決定や本選考エントリー・内定獲得時期について、理系学生と文系学生の傾向の違いが明確にわかるデータです。ターゲット学生に対して、採用活動スケジュールを組む際の参考にしていただけるかと思います。
以上、今月のマーケットデータでした。採用活動に少しでもお役立て頂けましたら幸いです。
来月以降のご視聴もお待ちしております!
ジャンプ株式会社
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