【採用こっそり相談室】人的資本経営の基本を分かりやすく解説!
弊社代表増渕によるYouTubeチャンネル「採用こっそり相談室」では、採用に携わる企業人事の方々に向けて、採用マーケットの情報をできるだけわかりやすく解説した動画をお届けしております。
今回のテーマは、「人的資本経営の基本」についてです。
本記事では、動画内容をまとめています。
●はじめに
2022年8月に政府が「人的資本可視化指標」を発表したのを転機に、人事の間でもホットワードとなっているのが「人的資本経営」です。ホットワードになった要因としては、「可視化」というキーワードが大きく関係しています。発表された資料には、「上場企業は有価証券報告書への記載が必須」とされており、人事や経営企画側でも、社内での議論が活発になりました。
ただ、いざ公式文書を見ると、非常に理解が難しく、「読めば読むほど、難しく感じる」という声も多々ありました。そこで、できるかぎりわかりやすく解説することを目指し、私の専門である「採用」というテーマにも関連付けながら、「人的資本経営の基本的なとらえ方」をお話したいと思います。
●人的資本経営4つのポイント
上記4つの観点から、解説したいと思います
●ポイント①本質を押さえる
人的資本経営の「資本」とは、反意語である「資源」のように使えば使うほど目減りしてしまうものではなく、「投資をすれば、さらに価値が高まるもの」です。「人材や組織は、投資することでさらに価値が高まるものだ」と定義されているという点が、本質的に重要なポイントになります。
また、人材組織に投資をし、その価値を最大化する企業を増やすことで、日本経済の活性化やグローバル競争の中での競争力の獲得を目指していこう、というのが国の方針です。
つまり、「人財の価値に投資する企業を増やしたい」という想いが出発点であることを押さえるのが本質です。決して、開示情報を増やすのが目的ではないということが、重要なポイントです。
●ポイント②大枠の仕組みを理解する
大枠の仕組みをできる限りシンプルに解釈すると、「現状分析」「改善活動」「情報開示」という3つのステップになります。ここでポイントとなるのが、組織の何を分析し、何を改善し、何を開示するのか、です。
男女比率や育休取得、リモートワークやリスキリング(学び直し)など、いろいろな観点がありますが、こちらもできる限りシンプルに解釈すると、「働きやすさ×成長促進」です。いかに、その組織で働いている社員が働きやすいと思えるかの最大化と、その組織で働く方がいかにスキルアップ・成長していけるか(市場価値を高められるか)という取り組みを企業に求めていきたいという思惑がありあす。
●ポイント③重視されるポイントを理解する
サマリーの中にもありますが、一橋大学の伊藤名誉教授が発表された「人材版 伊藤レポート」にある「人材戦略の構築に関する指針」の内容が、人的資本経営に取り組む際のガイドラインになっています。より詳しく知りたい方は、伊藤先生の講演動画を見ていただくと良いと思います。
サマリーに出てくる図(取り組むべきテーマが整理されている一枚絵)を解釈すると、以下のようになります。
横軸は、「組織の在り方」や「多様な個人(個人の価値観)」など、社会の変化に適応できる企業を目指しましょう、というメッセージです。縦軸は、「経営戦略と人材戦略の連動」「As is-To beギャップの定量把握」「企業文化への定着」など、重要なキーワードがいくつかありますが、シンプルにまとめると、「社会の変化に対応しながら、経営戦略から逆算して組織戦略を考えましょう」ということです。
現場主導の意向で人材採用や育成が進むボトムアップ型の考え方ももちろんありますが、日本企業がもっとイノベーションするためには、経営戦略と組織戦略を連動させながら、やや上位概念から現実的に落とし込んでいく考え方を推奨しているというのが、サマリーで示されている考え方です。
●ポイント④ 採用活動の文脈でとらえなおす
これらを採用活動の文脈でとらえ直すと、実は、我々ジャンプが採用戦略のフレームワークとして提供している「STRUCT」にとても近い考え方があります。
「現在の組織」と「理想の組織」のギャップを埋めるのが採用の目的であり、何を埋めれば(外部からどのような人材を採用すれば)、「理想の組織」に近づくのかを考えるのが、「採用の目標」です。
ジャンプはこれを「採用ビジョンメイク」と言っていますが、この考え方は、人的資本経営と連動した採用に非常に近しいものです。
もう一つ、ジャンプが提唱する採用力5つのスパイラルの「企業の求心力を高める力」の中には、「社員の愛着を高める力(エンゲージメント)」があります。
人的資本経営の文脈で、企業が社員に対しての「働きやすさ」と「成長促進」というキーワードから企業としての価値を高めていくことは、5つの力の「高める力」を最大化することにつながります。
「高める力」が最大化されると、クチコミサイト等で企業の魅力が伝わりやすいマーケット下では「広める力」も働き、ほしい人材とも出会いやすくなり、「出会う力」が高まり、好循環のスパイラルになります。
採用力を根本的に強化する意味でも、人的資本経営の考え方と連動させて、「高める力」の最大化に注力することは、非常に価値があると思います。
また、上記の詳しいメソッドや具体的な方法論を学んでいただく講座「STRUCT ACADEMY」を、月に1回オンラインで開催していますので、ご興味をお持ちの方は、ぜひお申込みください。
動画では、「人的資本経営の基本」について、より詳しい解説があります。
引き続き、企業人事の方々に役立つ情報、「気になっていたけど調べられていない…」という情報を、10分前後にまとめて、わかりやすく解説してお届けいたしますので、ぜひ、ご視聴ください(火曜日配信)。チャンネル登録もお待ちしております!
ジャンプ株式会社
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「世界にひとつの採用戦略を。」をスローガンに採用力の強化により、企業価値そのものの向上までを支援する会社。本気で、会社を変えたい。本気で、会社を良くしたい。そう強く決意する皆さまに、採用戦略、組織戦略、ブランディング、販促・集客、などを支援しています。
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