この夏 21新卒採用戦略のコアを見つける
■20採用が終わらないうちに21採用
すでに21卒採用に向け、夏季インターンシップの開催が本格化していますが、21卒採用に向けて綿密に採用戦略を立てた上で、夏季インターンシップを開催しているという企業は少ないのではないかと思います。
ただそれは仕方のない事です。20卒採用活動がまだ続いていたとしても、また21卒採用の目標人数が決定していなかったとしても、同時に21卒向けに夏季インターンシップの集客や開催を走らせなくては、21卒採用の前半戦における母集団形成に影響が出てきてしまい、後半戦での苦労は容易に想像つきます。
■次年度の事は各論の検討に収まりがち
そのような中では、20卒採用活動の振り返りをしっかり行った上で、21卒採用活動をどうしていくかを考えていくような時間的猶予はありません。このような状況で多くみられるケースは、「踏襲&手段変更」です。
基本的には20卒採用活動を21採用活動でも受け継ぐ前提で、夏前から活動をスタート。そして8月9月の20採用活動の振り返りをもとに、20採用活動において、踏襲しようとしていた各論の手段(施策)を「続けるのか?」「辞めるのか」「新しいものにするのか?」といった観点で検討していくケースです。
<このようなケース>
◎ナビ続ける (夏からやってるし、高い割に結果はそこそこだけど、辞めるのは怖いよ。。)
◎ダイレクトリクルーティング始めようか (求める人物像に効率よくアプローチできそう。。)
◎このイベントは辞めよう (結果が出なかったので他のイベントを探そう。。)
◎冬のインターンシップの内容を変えよう (もっと母集団集めたいからね。。)
◎面接官研修やろう (面接間の移行率上げたいし、高圧的な面接は辞めてほしいから。。)
◎内定者フォロー始めよう (承諾率をもっとあげたいから。。)
■走りながら考えるしかない
少しまとめると、以下のような状況に置かれている企業は少なくないのではないでしょうか?
▽現状の採用スケジュールでは20採用活動が終わらないうちに、21採用活動も始めなくてはならない。
▽20採用の振り返りをもとに21採用活動をイチから検討していくのが本来は理想的に思われるが、そのスピード感では、現在の新卒採用マーケットでは置いていかれてしまう状況。
▽だからといって振り返りが不必要なわけではなく、もちろん次年度の採用活動を考え推進していくにあたり、必要なものとして振り返りは行う。
▽昨年の活動を踏襲しつつ、振り返りを受け、各論の手段(施策)を検討していこう。
▽つまり「走りながら考え、実行していく」しかない。
私としては、この考え方や、進め方で違和感はまったくありませんし、振り返りも絶対必要だと思っています。ただ強いて言うならばこの「走りながら考える」タイミングで、各論の手段(施策)の他に、もう1つ考えられる事があると思います。それは21採用活動におけるコアです。
■採用活動のコアは考えていける
採用活動のコアとはジャンプのメルマガをはじめ、色々な機会で提唱し続けている「独自価値」のことです。詳しくは以下の記事をご覧ください。
<参考URL>「採用力」を構成する5つの力
https://jumpers.jp/structreport/column/4055
先に挙げた採用活動のコア(独自価値)とは、言い換えれば採用活動でPRすべき自社の独自性です。少し難しそうに取られがちですが、何のことはありません。日々行っている購買活動でも当たり前に触れている考え方です。独自性を簡単に言えば自社の強みです。
例えば買い物をしようとすれば、様々な商品の情報が飛び込んできます。様々な商品の強みは千差万別で、価格が安かったり、品質がよかったり、形状がよかったり、国産だったり、伝統だったり、製法だったり。。挙げればきりがないですよね。おおざっぱにいえば購買活動と採用活動は一緒です。
<購買活動でいえば>
独自性(独自価値)とは「会社が自覚する顧客へのベネフィット」ではなく「ユーザーが製品に対して価値を置く要因」
<採用活動でいえば>
独自性(独自価値)とは「会社が自覚する求職者へのベネフィット」ではなく「求職者が会社に対して価値を置く要因」
この「独自価値」を整理・抽出しておくのは振り返りの前でもできます。これが明確になっていれば、振り返りをもとに、スピーディーに各施策の検討・実行に移れます。簡単なイメージとしては採用コンセプトを作り直したり、採用ツールの表現や掲載情報、説明会や面接での伝え方を調整したりと、全ての採用戦略をブラッシュアップしていく上での軸になってきます。そしてその「独自価値」は21採用戦略におけるコアとなるはずです。「独自価値」の整理・抽出方法についてはぜひ以下の参考URLをご覧ください。
<参考URL>「採用コンセプト」とは何か?どうやって考えればよいものなのか?
https://jumpers.jp/structreport/column/4134
<参考URL > 企業の独自価値を明らかにする無料分析ツール
https://jumpers.jp/structfinder/
平山博喬
クライアントパートナー
「もっと頼っていただける人間になりたい」 組織・育成・ブランディング・マーケティング・プロモーションまでマルチな企業支援を目指します!プライベートでは体を動かすことが好きでいろんなスポーツに手を出しています。ひさびさにお会いする人にはいつも背伸びた?とか痩せた?と言われますが、食べるのも飲むのも大好き!行きましょう!
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