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【採用こっそり相談室】採用で勝つリクルーター制度の「2つの役割」と「4つのポイント」

リクルーター制度

弊社代表増渕によるYouTubeチャンネル「採用こっそり相談室」では、採用に携わる企業人事の方々に向けて、採用マーケットの情報をできるだけわかりやすく解説した動画をお届けしております。

第9回目は、「リクルーター制度」についてです。
本記事では、動画で解説している内容のポイントをまとめています。

●重要度が高まるリクルーター制度

リクルーターの重要度が年々上がっており、「自社でもリクルーターの引きつけを強化したいが、どうしたらよいのかわからない」というご相談も増えております。
「入社予定先に、最初に入社したいと思ったタイミング」というマイナビによるアンケートによると、1位はインターンシップ・ワンデー仕事体験参加時ですが、次に多いのが、「1次面接~最終面接受験時」です。
これは、「選考期間に志望度が第一志望に変わった学生が多い」ことを表わしています。インターンシップが、志望度を上げるために重要な取り組みであることは間違いないですが、選考途中で志望度を逆転させようとする場合には、選考期間のコミュニケーションでいかに志望度を高めるかが重要だということが、データからも読みとれます。

●リクルーター制度の成功事例

リクルーター制度が成功している会社の例としては、サイバーエージェントさんの取り組みがあります。YJC(Y:良い人材を J:自分たちで C:ちゃんと採用する)という名称で、数年前から会社内で定着しています。YJCの取り組みには、約500名の現場社員がアサインされており、この500名の社員が新卒採用活動の主役という位置づけです。そのため、採用をリードする採用戦略部門は、YJCの取り組みをサポートすることをミッションだと定義しており、現場社員が主役であることが徹底されています。これは、サイバーエージェントさんの新卒採用における強みの一つであり、見習う点が多い取り組みです。

●リクルーター制度の「基本」として押さえておくべきこと

サイバーエージェントさんのようなリクルーター制度が定着する前の段階で、リクルーター制度の「基本」として押さえておくべきことを解説します。
採用におけるプロセスは、①ほしい学生と出会う ②学生の心をつかむ ③複数内定者を口説くという3ステップになります。

次に、リクルーターには2種類あることと、その違いを押さえておきましょう。
①ほしい学生と出会う に寄与するリクルーターをキャッチアップリクルーターといいます。②学生の心をつかむ ③複数内定者を口説く に寄与するリクルーターをフォローアップリクルーターと呼んでいます。
キャッチアップリクルーターが目指す数値は応募の数(有効応募の数)に対して、フォローアップリクルーターが意識すべき数字は、選考における次のステップへの移行率や、最終的な承諾率です。リクルーターには、この数字を意識して協力してもらうことになります。

●リクルーターにはどんな社員をアサインすればよい?

では、どんな社員がリクルーターに向いているかを解説します。
まず、キャッチアップリクルーターについて、キャッチアップの方法は「リファラルキャッチ」と「DRキャッチ」の2種類があります。

リファラルキャッチは、知り合いの後輩の学生を引っ張ってくる取り組みです。そのため、後輩学生との接点が多い内定者や、入社1年目の社員がリファラルキャッチの対象になります。そのほか、理系学生や体育会系の学生を狙う場合も、研究室や部活は先輩後輩のリレーションが強いため、リファラルキャッチでキャッチアップリクルーターをアサインするのが非常に効果的です。

DRキャッチとは、ダイレクトリクルーティングによるキャッチです。これは、オファーツールでオファーした学生などに対して、選考前提ではなく、「フランクにお話をしましょう」「会社のことを何でも聞いてください」「中立な立場で就活の相談にものりますよ」という、若手社員をアサインしたカジュアル面談を実施し、応募数を獲得する取り組みです。最近、成功する企業も増えており、DRキャッチもアサインの対象になります。

フォローアップリクルーターのアサイン対象となるのは、入社2年目以上のハイパフォーマー社員です。入社1年目の社員に比べると語れることも多く、やはり学生の志望度も上げやすいため、アサインの基本になります。

●リクルーター面談で重要なことは?

実際のリクルーター面談で重要なことは、プレゼン・共感・整理・逆質問対応という4つのポイントです。プレゼンは会社の魅力を訴求すること、共感は、学生の話を傾聴してエピソードに共感を示すこと、整理は、学生へのヒヤリングを通して志向を整理してあげること、逆質問対応は、学生の質問に対して答えることです。
この4つのポイントを通して、学生の志望度をいかに高められるかがリクルーター面談で重要になります。

ただし、キャッチアップリクルーターとフォローアップリクルーターでは、重要な力点が異なります。
キャッチアップリクルーターでは、プレゼン・逆質問対応が重要です。キャッチアップリクルーターは、大学内の研究室や部室、学内セミナーなどに出向いてつながりをつくるのが有効なため、1対1だけではなく、1対複数になるケースも多々あります。そのため、「短時間でポイントを絞って、簡潔に自社の魅力を伝えられるプレゼン力」が重要となります。また、この時期は、就活の初期段階であることから、業界・事業に関する質問が多いと想定しましょう。応募獲得の段階でもあるため、まずは引きつけるという雰囲気も重視した逆質問対応が必要です。

フォローアップリクルーターは、選考の中盤から終盤における1対1での引きつけとなるため、共感・整理・逆質問対応が重要です。
学生の過去のエピソードを掘り下げながら良いところを見つけ、共感を示すことは、学生にとって「自分に対して興味を持ってくれた、理解・承認してくれた」という気持ちにつながるため、志望度も上がりやすくなります。また、学生自身も就活の軸や、就職にあたって大切にしたい価値観などが整理しきれていないことも多く、一緒に志向の整理をしてあげることは、とても喜ばれます。実際に、就活中にメンター的な関わりを持ってくれた社員がいた会社に対して、志望度が上がったという声も多く聞かれます。
逆質問対応について、この時期は就活の中盤以降になるため、よりリアリティのある仕事の中身や、待遇に関する質問も多くなります。就活の序盤では、引きつける雰囲気も重要とお伝えしましたが、中盤から後半ではミスマッチの軽減を意識して、誤った認識で入社する子が減るようにリアリティのある情報提供が必要になります。

●まとめ

今回は、リクルーターにはどのような分類があるのか、どんな社員がリクルーターに向いているのか、面談やコミュニケーションにおける重要なポイントは何かをお伝えしました。
しかしながら、リクルーター制度は一朝一夕に定着できるものではありません。まずは、数名でもリクルーターに協力してくれる社員を見つけ、学生からもらった感想をフィードバックし、みんなの前で採用への貢献・協力を賞賛するという「フィードバックと賞賛」を繰り返すことで、少しずつでもリクルーターの数をふやしていくと、3年後には今とは全く違う採用活動や社員の輪が広がっていくことが多々あります。
まずは焦らず、3年かけてリクルーター制度を定着させていくことを目指して、取り組みをスタートしていただければと思います。

動画では、詳しいデータやより詳細の解説がありますので、今後の採用活動の参考にしていただけましたら幸いです。引き続き、企業人事の方々に役立つ情報、「気になっていたけど調べられていない…」という情報を、10分前後にまとめて、わかりやすく解説してお届けいたしますので、ぜひ、ご視聴ください(毎週火曜日更新)。チャンネル登録もお待ちしております!

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