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インターンシップノウハウ

インターンシップ運営の基本ガイド│採用につながる準備・工夫・当日のポイント

小緑直樹
インターンシップ運営

インターンシップ・オープンカンパニーの実施に必要な4つのステップでお伝えした通り、インターンシップで採用成果を収めている会社には、必ず抑えている4つのステップがあります。それは、①設計 → ②集客 → ③運営 → ④フォローという4ステップです。
本記事では「③運営」にスポットをあてて、具体的なインターンシップの運営方法をお伝えしていきます。
また、記事の最後には、運営・進行にお役立て頂ける「進行タイムスケジュールシート」をご用意しておりますので、ダウンロード申請の上、ご活用下さい。

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1)学生の志望度を高めるインターンシップ運営とは

プレゼン中心の会社説明会とは異なり、インターンシップは、グループディスカッションやワークショップ、仕事体験など、動きのある進行です。そのため、以下のような想定外の事態が起きやすいのも特徴です。

・必要な備品が足りなくなった
・学生のアウトプットに想定以上の時間がかかってしまった
・ゲスト講演を依頼した現場社員の話が長引いてしまった

運営面の不備は、学生の満足度や、その会社への志望度を下げてしまいます。逆に、運営面で十分な準備&工夫を取り入れることができると、学生にとって「印象に残るインターンシップ」「本気になれたインターンシップ」「成長できたインターンシップ」となり、自社への志望度も向上します。インターンシップは「何を行うか」と言うコンテンツ・企画を重視しがちです。しかし、それと同じく「どう行うのか」、と言った運営面の視点も忘れてはいけないのです。

本記事では、インターンシップ運営にあたっての
●準備
●工夫
をまとめていきます。

2)満足度の高いインターンシップを運営するための準備と注意点

スムーズな運営に大切なことは、「どれだけ当日をイメージできるか?」です。
当日のイメージを深めるために最もおすすめなのが、進行タイムスケジュール表の作成です。既に作成されている会社も多いと思いますが、可能な限り細かく作成されることをオススメします。

・プログラムごとの所要時間
・スタッフごとの動き(誰が/どの時間に/どのような役割で動くか)
・スタッフの配置ポジション、必要人数

上記項目は一例ですが、スケジュール表の作成を通して、当日の進行イメージを深めることができます。
スムーズなインターンシップ運営の第一歩は進行スケジュール表の作成といっても過言ではありません。
また、以下の点についても事前に決めておけると、当日バタバタするようなことがなくなります。ご参照下さい。

◎役割分担

スタッフの役割を明確にし「いつ誰がどのように動くのか」をタイムスケジュールに記入しましょう。
主な役割としては、進行役、受付、学生誘導、音響・照明、タイムキーパーなどがあります。また、参加者、スタッフ、プログラム進行状況、会場などを全て把握し、不測の事態を未然に防ぎ、もし何かが起こった場合は、適宜、判断、決断を行う「運営統括」といった役割も置けると安心できます。もちろん、各役割は兼務で構いません。

◎席の配置

「席の配置をどんな形式にするのか」という点は、インターンシップの満足度を大きく左右します。席の配置パターンは以下の6パターンでほぼ網羅されます。
自社の目的にあわせた最適な配置をお考え下さい。

席配置

3)成功するインターンシップ運営の具体例と工夫のポイント

当日のちょっとした進行の工夫で、インターンシップの満足度は大きく向上します。その事実を知っているか、知らないかで採用成果が大きく変わります。
本項目では、そんなちょっとした進行の工夫を3つ(①マインドセット ②フィードバック ③振り返り)ご紹介します。

①マインドセット

インターン初日のスタート時。まさにこれからプログラムが始まるというタイミングで、学生のインターンへの参加姿勢を整えてあげることで、その後のプログラムの参加意欲が大きく変わります。
具体的には、「インターンシップを実施する理由」「このインターンシップにかける思い」「このインターンシップでの学生への接し方」「このインターンシップでの学生への期待」などを伝えます。
例えば、インターン導入で、「インターン生として受け入れる皆さんのことは、お客様ではなく、イチ社員のように考えている。だからこそ、私達社員も本気で皆さんに向き合うつもり。皆さんもお客さんとして参加するという感覚ではなく、本気で取り組んで、成果を上げるといった主体的な気持で参加してもらいたいと思う」といったことをインターンの導入で伝え、「前のめりに参加してもらう雰囲気作り」をすることなどが有効です。

②フィードバック

25卒学生を対象としたアンケートによると、満足度の高かったインターンシップの特徴として「丁寧なフォードバックがもらえる(43.9%)」が上位に挙がっていました。(出典:25卒就活生に聞いた早期選考/インターン実態調査 エン・ジャパン)
多くの学生は、インターンシップ中に自分が取り組んだ仕事や課題について、社員から評価やアドバイスを聞けて、かつ、その過程を通して自分を成長させたい、と思いインターンシップに参加しているのです。
事実、社会人目線、プロのビジネスマンとしての視点で、厳しくフィードバックを行うインターンシップが学生の口コミを生み、例年参加者が途絶えないといった例もあります。自社のインターンでは、どのような機会に、誰から、どのようなレベルで、フィードバックしているでしょうか?今一度整理してみて下さい。

③振り返り

インターンシップでは、学生に学びの機会、気付きの機会を数多く提供できます。その機会をしっかりと学生の中に残してもらうことができると、『数あるインターンの1つ』から『印象に残ったインターン』に昇華します。
学生の学び、気付きを学生自身の中に落としこむために有益なのが「振り返り」です。1dayでも、複数日インターンでも、1日1日の終わりの30分程度は振り返りの時間として確保し、「その日のプログラムで何を学んだのか?」「その学びは自分にとってどのような意味があるのか?」を考えてもらい、学生同士でシェアしてもらうと効果的です。
また、インターンスタート時に、個人で目標を定め、1日の終りの振り返りで「その目標に対してどうだったのか?」を考えてもらうのもオススメです。

4)インターンシップ運営に関するよくある質問(FAQ)

Q1. インターンシップ当日の運営で、事前に準備しておくべきことは?

A.当日の混乱を防ぐために、進行スケジュール、役割分担表、備品・資料チェックリストの3点を事前に整備しておくことが重要です。特に複数部署が関わる場合は、開始前にリハーサルを実施し、入退室の流れや説明順序を確認しておくとスムーズです。

Q2. インターンシップ当日のスタッフ体制は、どのように組むのが理想ですか?

A.スタッフの役割を明確にすることで、当日のトラブル対応や学生対応が安定します。たとえば以下のような体制が効果的です。

  • 全体進行役(司会・タイムキーパー):プログラム全体の流れを管理
  • 学生対応担当:受付、案内、休憩時間のフォロー
  • 登壇・ワーク担当:業務紹介やワーク指導
  • 記録・サポート担当:写真撮影、アンケート回収、備品管理

企業規模に応じて兼任も可能ですが、当日混乱を避けるために「誰が何を担当するか」は必ず明示しておきましょう。

Q3. 当日の進行で気をつけたいポイントは?

A.学生の集中力と満足度を高めるためには、時間管理と場の雰囲気づくりが鍵です。

  • 長時間になりすぎないよう、説明・体験・交流のバランスを調整する
  • 参加者のリアクションを見ながらテンポを柔軟に変える
  • スタッフ同士で「声かけ」「進行合図」を取り決めておく

緊張している学生も多いため、初回のアイスブレイクや雑談パートを入れるだけでも場が和み、全体の印象が大きく変わります。

Q4. オンラインでインターンシップを運営する際の注意点は?

A.オンライン運営では「通信トラブル」「学生の集中力低下」が起こりやすいため、技術的な準備と心理的な配慮の両面が必要です。

  • 開始前に接続テストを行い、代替連絡手段を明示しておく
  • カメラオンを強制せず、参加しやすい雰囲気づくりを優先する
  • チャットやブレイクアウトルームを活用して双方向性を担保する

また、司会と運営サポートを分け、「話す人」と「管理する人」を分離するだけでも運営が安定します。

Q5. インターンシップ運営の振り返りは、どのように行うと良いですか?

A.当日終了後、できるだけ早いタイミングで、運営スタッフの振り返りミーティングを設けましょう。学生アンケートの結果だけでなく、運営側の観点からも次のような点を確認しておくと改善につながります。

  • 想定外のトラブルは何だったか
  • 学生の反応が良かった場面・薄かった場面はどこか
  • 進行や役割分担で混乱した点はあったか

運営プロセスを定期的に振り返ることで、次回以降の効率化と満足度向上の両方を実現できます。

5)インターンシップ運営に役立つ資料・テンプレート紹介

●インターンシップ設計の基本と応用の考え方を知りたい方へ
採用成果につなげるためのインターンシップ企画・設計の手順や、考え方をまとめた資料をご用意しております。【基本編】と【応用編】がありますので、ダウンロード申請の上、ぜひお役立てください。

【基本編】成果につながるインターンシップの作り方
【応用編】成果につながるインターンシップの作り方

インターンシップの運営で最も大切なのが「進行タイムスケジュール」です。下記よりテンプレートがダウンロードできますので、ご活用頂ければと思います。
すぐに使える進行タイムスケジュールシートはこちら

また、弊社ジャンプには、リアル&オンラインのインターンシップ運営の具体的な実施事例や採用成果など様々なノウハウがあります。
インターンシップに関して、お悩みやご相談がございましたら、下記より、お気軽にお問い合わせ頂けますと幸いです。

 
(株式会社セブン‐イレブン・ジャパン様/三井物産ケミカル株式会社様など)

小緑直樹
クライアントパートナー

「採用」や「組織」に関わる仕事は、よりよい日本、さらにはよりよい世界を創っていく上での最適な人材活用に携わる ことだと思っています。そんな大きな思いを忘れず日々仕事に打ち込んでいます。趣味のジャグリングはいつでも披露します!


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