STRUCT REPORT
採用コラム

男性の採用担当が女子大学生と話す際、意識しておきたいこと

平山博喬

初めに、今回このようなタイトルをつけていますが、私自身が女子大学生、そもそも女性の扱いが上手いとかプロとか、全くそういうことでは無いことを先にお断りしておきます。

今回なぜこんな話をしているのかというと、先日とある企業の男性採用担当者とお話をしていた時にそんな話題になったのです。その企業様では、選考期間中と最終面接後に採用担当者がマンツーマンで学生と面談をしています。目的は志望度の引き上げと、内定を承諾してもらうためのクロージングです。

■男性の採用担当者からはこんな言葉が。

◎男性の学生は掴めている気がするんだけど、女性の学生はあまり掴めていない気がする。
◎学生が不安に思っていることや、迷っていることをきちんと整理してあげて、適切な情報を与えながら、決断を後押ししていく。
◎この王道のプロセスはきっちりやるものの、女性はあまり掴めている気がしないし、自分が担当すると男性の承諾率のほうが高くなる。
◎自分が女性でないっていうこともあるし、会社や仕事の特性もあるとは思うけど、根本的なところでグリップできてる気がしなく。ちょっと苦手意識が出ている。
◎そもそも女性って難しいよね。。実はさーー・・・

男として何かとても共感できる言葉でした。私自身、自分の妻とですら日々のやり取りの中では、何かよく分からない「男性と女性の埋められない溝」みたいなものを感じることも多々あり、右往左往している身でもあります。

私はその道のプロではありませんが、脳科学的に言えば男性と女性は脳の構造が違う、だから物事の捉え方や判断方法が違う、というのが定説になっているそうです。

女子大学生も学生とはいえ女性である事は変わりありません。ひとつ思ったのは、仮に学生の考えを整理してあげたりして、惹きつけにつながる自社の情報を、自分の言葉で伝えていくといったことが基本的な面談フローだとすれば、それに加え我々男性は、女性である女子学生に対してはコミュニケーションを多少工夫する必要があるんだろうなと漠然と感じました。

ではどういったことを意識して、コミュニケーションを工夫すればいいんでしょうか。私の独断と偏見で大変恐縮ですが、それは「共感」が大きな要素な気がします。

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■女性たちはよくこんな風に会話をします。

女性A:今日のお昼どうしようか?
女性B:この前行ったイタリアンでよくない?サラダバーもあるじゃん
女性A:そうだね~ あ、でも今日はタイって気分かなー
私の心:ん?ちょっとまってAさんさ、Bさんに聞いたよね?それは置いといてもイタリアンに共感したよね?この会話意味あった?。。とりあえず俺はニコニコしていよう。

女性は意識せずとも当たり前に共感するということをし、それをとても大切にしています。Aさんがタイ料理を食べたいなら、「そうだね~」は必要ありません。そして最初から「どうしようか?」などと聞かず「お昼はタイ料理なんかどう?」って言えばいいのに、結構まわりくどい会話で共感ポイントをつくる傾向があります。我々男性にとっては不思議な会話パターンです。

なぜ女性が共感を大事にするのかを調べました。詳しい内容は割愛しますが、生物学的に裏付けされた「気持ちがつながっていないと怖い」「他者との一体感で癒される」「共感がないとストレスを感じてしまう」といったことが原因のようです。

つまり我々男性が女性としっかりコミュニケーションをとるためには、いかに共感を示せるかがポイントといえるのではないでしょうか。

■共感を示すためのポイントを2つ紹介

〈ポイント①〉否定せずいったん受け止めよう

「そうなんだ」「なるほど」「たしかに」「それは大変だよね」「そういうことがあるんだね」といった一言でも共感を示していくことができます。ただこれは同意ではなく共感です。例えば妻に「あなたおかしいよ!!」と言われた時、「君はそう思うんだ」といったん受け止めるのが共感であり、「妻の言うことを認め謝らなくてはいけない」と思うのが同意です。同意の一言は、あくまでも相手の言うことを「否定しませんよ」「聞いていますよ」というメッセージでありあいづちにすぎません。まずは相手の気持ちを「否定せずいったん受け止めている」ことを伝えるだけです。誰でも否定されたら嫌ですし、聞いてくれる人に話をしたいものです。共感のあいづちをしてもらった相手は「分かってもらえる→気持ちがつながっている→私の味方→この人なら安心」と感じ、どんどん話ができるはずです。そうするとその人からは、「何でも話せた」「いっぱい質問できた」「身近に感じた」「本当にいい人」といった言葉が出てきます。これらは「安心して気分よくたくさん話せた」という意味なのです。

〈ポイント②〉いきなりアドバイスしない

けっこうあるあるだと思うのですが、うっかりやらないように気を付けたいのは、共感を省略していきなりアドバイスすることです。男性、特に問題解決型思考が強い男性は、つい「つまりこういうことだね?それならばこうすればいいんだよ」とアドバイスしたくなります。でもまず共感がほしい女性が、いきなりアドバイスをもらってしまうと、「分かってないね」「話を聞いてくれない」「押しつけがましい」「ピントがずれてるし」といった言葉が出てきてしまうはずです。相談をされたので、しっかり聞いてビシっと解決策を提示したら、「全然話聞いてくれないね」「何にも分かってない」と怒らせてしまった。こんな経験をされた方は私だけではないはずです。アドバイスの前にいったん気持ちを受け止めてもらえなかったから、ストレスを感じてこういう言葉が出てきてしまうのです。もちろん女性が言っていることが間違っていることもあります。ただ女性にとっては共感してくれるのが味方、してくれないのが敵。敵のアドバイスを聞く必要はありませんから、聞く耳が無くなってしまいます。女性にアドバイスする時は、まず共感を示すことが大切ですよね。

いかがだったでしょうか。ところで共感が欲しいのは何も女性に限ったことではありません。男性だって共感してもらえたほうが安心するものです。採用活動において学生と会話される際は、ぜひこれらのことを頭の片隅に置いておいていただければと思います。

平山博喬
クライアントパートナー

「もっと頼っていただける人間になりたい」 組織・育成・ブランディング・マーケティング・プロモーションまでマルチな企業支援を目指します!プライベートでは体を動かすことが好きでいろんなスポーツに手を出しています。ひさびさにお会いする人にはいつも背伸びた?とか痩せた?と言われますが、食べるのも飲むのも大好き!行きましょう!


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