採用成果をあげている企業の100%がやっていること
ジャンプでは、2017年11~12月に139名の採用担当者の方々にご協力いただき、『採用マーケットの構造変化に関する意識調査』を実施しました。そのアンケート結果から見えた採用マーケットの構造変化と、採用成果をあげている企業とそうでない企業との比較を通じて、採用力強化のポイントをまとめてみました。
「採用マーケットの構造変化と採用力強化のポイント」ダウンロード申込ページ
「採用広報の比較・検討が難しくなっている」と感じている採用担当者は80%
自社の求人に興味を持つ求職者を集めるための、採用広報(いわゆる母集団形成)の手段の比較・検討が難しくなっているかを尋ねたところ、8割の採用担当者が「難しくなっている」と回答しました。近年、テクノロジーの進化とあいまってダイレクトリクルーティング、マッチングイベントなど、企業の採用ニーズに応えようとする新規の採用支援プレーヤーが次々と現れ、様々なサービスがリリースされています。多くの採用担当者が、採用広報の手段の比較・検討に難しさを感じていることがわかりました。
採用成果をあげている企業の100%が、母集団形成手段に合わせて、伝えたい内容や応募者対応を最適化できている。
採用成果をあげている企業では、100%が母集団形成手段に合わせて、伝えたい内容や応募者への対応方法を最適化できていると回答した一方、採用成果をあげていない企業では、最適化ができていると回答した割合は7%と、93ポイントもの差が出ました。
採用力を強化していくためには、母集団形成手段に合わせて、「一貫性」と「連動性」をもたせてコミュニケーションの全体設計を行い、実行していくことが重要だということがわかりました。
採用成果をあげている企業の90%が、「自社の魅力」「競合との差別化」を明確にできている。
採用成果をあげている企業では、90%が自社の魅力、および競合との差別化が明確になっていると回答した一方、採用成果をあげていない企業では、自社の魅力が明確になっている割合は27%、競合との差別化が明確になっている割合は34%と、それぞれ63ポイント、56ポイントの差が出ました。
採用力を強化していくためには、自社の魅力と競合他社との差別化を明確にして、ターゲット人材に刺さるコンセプトを確立していくことが重要だということがわかりました。
人事が振り回されやすい時代に必要な「新たな勝ちパターン」の確立
リクルートワークス研究所が発表した2018年度の大卒有効求人倍率は1.78倍。また、厚生労働省が発表した2017年12月の有効求人倍率は1.59倍と1974年1月以来の高水準を維持しており、新卒、中途共に、企業にとっては人材が採用しにくい環境が続いています。
今回のアンケート調査により、採用が難しくなっている背景には、求人マーケット全体の需給バランスだけでなく、「求職者と出会う手段の多様化・複雑化」や、「求職者の情報源の拡大」も影響していることがわかりました。近年続く厳しい採用環境下の中でも、採用力を高め、人材確保を成功させるためには、採用マーケットの構造的変化をとらえた上で、企業独自の「新たな勝ちパターン」の確立が重要となってきているのではないでしょうか。
(参考:「一般職業紹介状況(平成29年11月分)」の公表|厚生労働省、「第34回 ワークス大卒求人倍率調査(2018年卒)」の公表|リクルートワークス研究所)
※保存版!「採用力」強化の方法論(『月刊 人事マネジメント』(2018年1月号)寄稿記事)
本調査レポートはご希望の方に無料配布しています。下記URLよりダウンロードしていただけますのでぜひご活用ください。
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石川沙絵子
クライアントパートナー
「調和のとれた社会づくり」というビジョンに向かって、働く一人ひとりが強みを発揮できる組織づくりをめざしています。また、一人でも多くの女性が活き活きと働ける社会をテーマにした活動も広げています。プライベートでは三児の母。
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