STRUCT REPORT
採用コラム

3人の子育てと出張仕事。受ける個人と任せる会社、それぞれの視点。

石川沙絵子

2019年は、ありがたいことに、地方のお客様、地方でのプロジェクトで出張の機会が多い1年でした。
私は東京生まれの東京育ち、仕事もずっと東京でしてきて、今まで出張の機会もあまりない仕事のスタイルでしたので、違う土地での仕事は非常に新鮮で、東京とは違う時間の流れを感じたり、人に触れる機会はとてもよい刺激となりました。

1番はお客様や一緒に働くメンバーに配慮いただいていたおかげもありますが、3人の子育てと、月に3~4回は泊りがけの出張がある夫とのやりくりをどうしていたのか?働く個人の視点と、仕事を任せる上司や会社の視点、両方の視点でまとめてみました。

●個人の視点

1、体調管理を徹底的にする。
出張以外の仕事でも共通しますが、特に出張は自分以外の代替がきかない内容のものが多いため、体調不良で行けなかった、ということが絶対にないように特に気をつけています。普段からの手洗いうがいはもちろんですが、初期症状のキャッチアップには気をつけていて、体調が悪そうだったら早めに寝る、家でゆっくり過ごすなど、無理をさせないようにしています。そのことで、家族全員が気をつけようという雰囲気になり、重症化する前に病気を防げています。また、子どもも2歳を超えると体調が安定してくるのと、何かあったときも自分の不調を口で言えるようになります。子どもからのサインを見逃さず、家族や保育園の先生などとも共有しておくことがポイントかと思います。

2、ヘルプ先を見つけておく。
出張の時の夫の仕事のスケジュールを聞いて、万が一の時に動けるように、必要によってはスケジュールを調整してもらいます(飲み会が入っていたらリスケをしてもらったり)。また、私の場合は実家が近いので、あらかじめスケジュールを共有し、お手伝いをお願いする必要があればしますし、なくても、何かあれば声がかかるかも、ということを伝えておきます。更には、近所のママ友とも普段から仕事の忙しさの状況を伝えるようにして、どうしてもの時はお願いしています。
更に重要なことは、各ヘルプ先同士をできるだけ繋いでおくことです。私がいない間に、夫と実家、夫とママ友と、私を介さないでも連絡を取れるように、お互いを上手く繋ぐようにしています。2重、3重にヘルプ先に前振りをしておくことで、私に連絡がとれなくても、留守を託された人同士が勝手に連携してくれるネットワークを作っています。

3、子どもたちにもスケジュールを共有して心の準備をしてもらう。
今は、小3の長女が、1か月ごとにカレンダーに家族の予定を書く係をしてくれています。以前は夫婦間でGoogleカレンダーの共有だけでしたが、子ども達も月日の理解ができるようになってきてからは、家族全体でスケジュールを見える化しています。家族の旅行の予定だけでなく、親の仕事の予定も入れ、不在のタイミングを知っておいてもらうだけで、「今日はパパがいないから夜は協力しよう」「ママが明日は早いから、保育園の準備はパパとしよう」など、ある程度自分の行動の見通しも立ててくれている気がします。

●会社の視点

1、バイアスを持たずにまずは打診する。
出張の仕事以外でも言えますが、「お子さん、まだ小さいからな・・・」「ご主人の仕事忙しそうだしな・・・」など、本人の事情を知っているがあまり、遠慮して仕事のチャンスを無意識に奪っている可能性があります。私自身もそうですし、多くの働くママ達を見ていて思うことですが、やりたければ個人の事情はどうにかするし、本当にできなそうであれば断ります。上司の無意識のバイアス、会社の過剰な配慮はせずに、他のメンバーと同様、フラットに仕事の打診はしてみた方がいいなと思います。

2、受けるか受けないかは本人に決めさせる。
1に繋がりますが、最後、決めるのは本人です。おそらく、本当にお子さんが小さければ、不安の方が大きいので、「子どもがもう少し大きくなったら受けたいけど、今は難しい」となるかもしれませんし、「逆に仕事のチャンスが広がるなら積極的に受けたい」と思っている人もいるかもしれません。本人に選択権があり、もし難しければ別の手段があることをセットで伝えながら、本人が決められるように促してあげると良いと思います。

私も一番上の子が生まれて間もないころは、出張仕事はこの先何年もできないかな?と思っていましたが、毎日が出張のような客室乗務員のママや、海外出張が多い商社のママ達の話を聞く中で、「どうにかできる方法があるはず」「何とかなるだろう」という考え方に変わってきました。
数年前より、家事代行、病児保育など、働く家族を支える社会インフラは格段に増えてきた一方、個人、会社共に意識の変化の方が追い付いていないような気がします。私自身も無意識で持っている過去の価値観に気付き、新たな考え方を柔軟に取り入れながら、今年1年も、色々なプロジェクト、働き方に引き続きチャレンジしていきたいと思います!

石川沙絵子
クライアントパートナー

「調和のとれた社会づくり」というビジョンに向かって、働く一人ひとりが強みを発揮できる組織づくりをめざしています。また、一人でも多くの女性が活き活きと働ける社会をテーマにした活動も広げています。プライベートでは三児の母。


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