【マンスリー採用ウォッチ1月】入社後の定着率は何と相関しているのか?最新データを基に、新卒採用者の定着につながるポイントを解説!
ショートセミナー「マンスリー採用ウォッチ」は、採用活動におけるポイントを30分で解説するオンラインセミナーです。毎月公開される最新市場データを、弊社代表取締役YouTuberの増渕が読み解きます。
今月は、「新卒採用の早期化・長期化に関する最新データと考察」を中心に解説します。一度は落ち着いたかに見えた早期化ですが、27卒ではどのような傾向にあるのか。最新データを基に、今後の採用戦略のヒントを探ります。
引き続き、できる限りリアルタイムに近い「旬」のデータをお届けしておりますので、是非ご視聴ください。本記事では、セミナー内容をまとめています。
昨年の採用ウォッチ10月では、マイナビさんによるデータを基に、26卒では早期化に一定の歯止めがかかった可能性をお伝えしましたが、これからご紹介する最新の調査(株式会社RECCOO,キャリタス就活)を読み解くと、27卒においては「早期化が再び加速している」という状況が浮かび上がりました。
RECCOOさんの調査サマリーは、以下の通りです。
①数年間の安定推移を経て、早期化が再加速
②大学3年の秋時点で4割がすでに「本選考」へ
③上位校生の「大手ナビ離れ」が加速
④選考の「タイパ」が志望度を左右。冗長なフローは優秀層の離脱リスクに。
まずは、経年比較での結果がわかる「大学2年の3月以降」に就活を開始した割合の推移をご覧ください。大学2年生3月以前に就活を開始した27卒の割合は31.1%で、前年比4.4pt増加しています。25卒・26卒では早期化に一定の歯止めがかかったかのように見え、27卒でもその傾向が続くかと思われましたが、「早期化の再加速」と受け取れる結果でした。

次に、「大学3年10月」時点で本選考を受けている割合の推移では、27卒は41.5%と、24卒以降きれいな右肩上がりとなり、3年間では18.2ptもの大幅な上昇を見せています。

この調査から、就活開始時期の揺り戻しと、秋選考への参加率の増加傾向が読み取れます。
採用ウォッチ10月でご紹介したマイナビさんの26卒データでは、大学3年生の3月・大学4年生の4月以降にエントリー数が増えたというものでした。今回の調査結果と合わせて紐解くと、「早期化の歯止め」というよりも、早期化が進むと同時に「長期化」も進んでいるという見立てが正しいといえそうです。
そのため、秋選考を受ける学生の比率が上がっている点は、上位校に限らず全体的な傾向であると思います。27卒の調査でも、3月・4月以降のエントリー数が増えていれば、早期化&長期化傾向の確定となりますので、今後も動向を注目したいポイントです。企業としては、早期マーケットだけでなく、中盤・後半まで戦い抜く「長期戦」の構えが必要になっています。
「早期化の再加速」の理由をどう見立てるかはとても難しく、仮説になりますが、26卒と27卒での大きな変化に、生成AIの利用率(利用のしやすさ)が挙げられます。
例えば、早い時期から生成AIを活用した自己分析やES作成など、就活における準備工数が一気に下がったという影響もあるかもしれません。AIとの壁打ちや情報の収集・整理など、就活のスタートを切りやすい環境が進んでいることも考えられますが、今後も早期化や長期化に関する推移は注目していきたいと思います。
◎YouTube「マンスリー採用ウォッチ2月」では、同調査(株式会社RECCOO :27卒就活動向調査)のサマリー③上位校生の「大手ナビ離れ」が加速、④選考の「タイパ」が志望度を左右についても紹介しています。ぜひ動画も併せてご覧ください。
続いて、2月1日時点の内定状況について、キャリタス就活さんの最新データをご紹介します。
27卒学生の2月1日時点の内定率は46.6%で、昨年同時期より6.7pt上昇していました。グラフで見ていただくとわかりますが、25卒~26卒の上昇幅より、26卒~27卒の上昇幅が大きくなっていることからも早期マーケットの加速が伺えるかと思います。

先ほどもお伝えしましたが、この傾向は「早期化の加速」であり、就活の「早期終了」とは別物です。
早く内定を獲得したものの、「本当にこれで良いのだろうか」と後半に再度動き出す学生が増えつつあるのも事実ですので、早期化の加速を示す一つの材料として見ていただければと思います。
同じくキャリタス就活さんより、1月に実施された調査結果をご紹介します。
就職先企業を選ぶ際に重視する点について、27卒学生の上位回答は、「給与・待遇が良い」、「将来性がある」、「休日・休暇が多い」で昨年と同様でありながら、26卒学生よりも各項目のポイントが増加している点に注目したいと思います。「大企業である」という項目も前年よりポイントが増加していることから、27卒学生は、「安定志向」や「待遇・条件重視」の傾向がより高まっている可能性があります。
また、「働き甲斐を感じられると思う条件」については、文理の差がよく表れている結果でした。

文系学生では、「自分を認めてくれる上司・先輩がいる」、「お客様から感謝してもらえる」が上位ですが、理系学生では、「新しい取り組みや困難な仕事に挑戦できる」、「成果や実績次第で給与が上がる」、「その企業の社員でいることを家族や友人に自慢できる」という項目が文系を上回っていました。
やりがいを訴求する際の題材として、文系学生・理系学生で何を重視するかの参考にしていただければと思います。
1月調査時点でのインターンシップの参加経験割合は93.3%で、前年を若干上回るものの同程度の数値でした。そのうち、インターンシップ参加企業から早期選考の案内を受けた経験があると回答した学生は85.4%で、こちらも前年をやや上回る結果でした。早期選考の案内を受け取った時期は、9月~10月から増え始め、11月~12月にかけて実際に選考をする企業が増えているという結果でした。

このことから、夏のインターンシップで学生と接触、秋に早期選考の案内、秋冬にかけて早期選考を実施しするというのが、現在の早期選考における一般的なスケジュールとして定着していることがわかります。
次に、株式会社ジェイックさんによる「志望度が上がる、採用担当者の関わり方」に関するアンケート調査をご紹介します。学生とのコミュニケーションの参考にしていただければと思います。この調査によると、以下のような傾向が見られました。
1.適度な接触と定期的なフォロー
選考期間中(選考開始~内定承諾前)、企業への志望度が上がる採用担当者からの連絡頻度は「週1回程度」が最多でした。一方で、選考結果の連絡だけで十分という学生も一定数いるようですが、全体の結果や傾向はグラフをご参照ください。

2.理想は「キャリアの伴走者」
選考期間中に「この会社いいな」と好感度が上がる関わり方の第1位は、「自分の将来のキャリアについて一緒に考えてくれる(6割)」でした。回答学生の属性は発表されていませんが、おそらく文系学生の傾向であると考えられます。理系学生は研究内容からキャリアがある程度明確な場合が多い一方、文系学生は将来像やキャリアが見えにくい不安もあるため、一緒に伴走して考えてくれる担当者に強く惹かれる傾向があります。

また、回答詳細にある「学生の志望度が上がる関わり方」については、採用担当者だけでなくリクルーターからのフォローや面接でのコミュニケーションにも共通する内容です。そのため、リクルータートレーニングや面接官トレーニングで底上げを図ることも可能なため、採用力強化においては可変しやすい要素になると思います。
◎YouTube「マンスリー採用ウォッチ1月」では、株式会社No Companyさんによる調査『26卒学生を対象に就職活動における「内定獲得・辞退」をテーマとした調査結果まとめ』より、「内定辞退の最大要因は待遇と面接官の態度」、「参考になった社員インタビューの年次」、「オヤカクのポイント」なども紹介しています。その他、第二新卒ブーム、リファラル転職についても解説していますので、ぜひ動画も併せてご覧ください。
以上、今月のマーケットデータでした。今後の採用活動に少しでもお役立ていただけましたら幸いです。
動画は、以下よりご覧いただけます。来月以降のご視聴もお待ちしております!
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