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「採用戦略」とは何か?「戦略的採用」とは、どのように進めるものなのか?

採用

以前寄稿した「「場当たり採用」が会社を滅ぼす?」で最後に言及した、「戦略的採用」への転換。その実現には、以下3つのステップがあります。

▼ステップ-1 採用ビジョンの策定
事業戦略とリンクした、採用の「目的と目標」を定義すること。
▼ステップ-2 採用戦略の設計
「独自価値」に立脚し、「全体と中長期の視点」で採用戦略を設計すること。
▼ステップ-3 採用戦略の推進
人事だけが孤軍奮闘するのではなく、現場・経営と「三位一体」となって活動すること。

一つ一つ解説します。

■その採用に、ビジョンはあるのか?

ビジョン無き事業は成功しない。ビジョン無き組織に一体感はない。よって大抵の企業には、明文化された「ビジョン」があります。「ビジョナリカンパニー」という書籍は、世界的ベストセラーとなりました。

しかしこと採用においては、「ビジョン無き採用活動」が圧倒的多数となっている。これは20年以上採用の現場を経験してきた実感値です。なぜ新卒採用なのか?なぜ中途採用なのか?なぜこの採用目標なのか?なぜこの求める人材要件なのか?こういった問いに答えられない企業が実は多い。採用の「目的(何を実現するための採用なのか?)」と「目標(何を達成すれば目的に近づくのか?)」が人事と経営の間で合意形成され、共通のビジョンが描けていることは、戦略的採用における最初の必須条件です。

採用のビジョンを定義するには、「事業戦略とのリンク」が必要です。将来成し遂げたい事業はどんなものなのか?そのためには、どんな組織になっている必要があるのか?その組織は、現在の組織とどんなギャップがあるのか?そのギャップを埋める手段の一つが、採用です。採用ビジョンを考える際のセオリーは、「事業→組織→採用」という構造と順序でとらえていくことなのです。

■独自価値に立脚した採用戦略を

新卒採用自由化」が加速し、各社の採用戦略に「独自性」が求められる時代となっています。独自性というと、ユニークな選考手法やインターンシップの企画、SNSなどをつかったバズマーケティングなどを想起する方が多い。しかしそれは流行り廃りのある「戦術」であり、追求しつづける戦略とは異なるものです。

採用戦略における独自性は、「その企業固有の価値」とリンクしたものである必要があります。つまり、「自社らしさ」に立脚したものであるということ。時に「似合わない採用戦略」を描く企業がありますが、まずうまくいきません。ただし、マーケティング活動でもある採用は、自社らしさに立脚しているだけでは不十分です。同時に「ターゲット人材に刺さり」、「採用競合と差別化できる」価値である必要があります。ジャンプはこの「自社らしく、ターゲットに刺さり、競合が言いにくい」という3つの要素を満たすものを「独自価値」と読んで重要視しています。

同時に必要となるのが、「全体と中長期の視点」です。「部分的で短期的な戦術」ではなく、戦略とは全体を統合し、中長期で推進するものです。この考え方は、以前「「採用力」を構成する5つの力」で書いた「5つの力のスパイラル」がポイントです。「出会う→つかむ→口説く」という入社までのストーリーと、「高める→広める」という入社後のストーリーをどのように設計するか。その設計を、「独自価値」に立脚したものとすることで、「不変性の高い独自の採用戦略」を設計することができるのです。

無題

■追求すべきは三位一体の推進レベル

高い採用成果を出し続けている企業に共通すること。それは、人事・現場・経営「三位一体」での推進が文化となっていることです。対極にあるのが、現場が協力せずに人事だけが孤軍奮闘する採用。そういった企業はお金をかけて「出会う力」を高め、いわゆる母集団形成には注力するものの、その後の面接やフォローの接点で志望度を高めることができず、「ザルで水をすくう」ような採用になっているケースが多々あります。逆に現場が当事者意識をもって採用にのぞみ、寄ってたかって口説いてくれる企業の採用は、圧倒的な迫力があります。

言い方を変えれば、「個人戦→チーム戦→総力戦」という違いです。採用担当者が孤軍奮闘するのが個人戦。採用チームが一丸となって戦うのがチーム戦。現場と経営陣を巻き込んで全社一丸となって戦うのが総力戦です。もちろん総力戦が理想ではありますが、例えば現場社員の勤務先が顧客企業となるSIerなどは、現実的に協力が難しいこともあるでしょう。その際はせめて「チーム戦の徹底追及」を目指したいものです。

具体的に何を誰とどのように一体推進するのかは各社事情でよいと思いますが、セオリーとしては「出会う→つかむ→口説く」は現場と一緒に、短期的なPDCAをまわし続ける。「高める→広める」は経営陣と一緒に、長期的なPDCAをまわし続けることが基本です。

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現在の日本企業において、この「三位一体採用」が最も高いレベルで推進されているのは、サイバーエージェント社ではないかと思います。こちらの記事は独自の取り組みである「YJC」をわかりやすく解説されていますので、ぜひ参考ください。

採用責任者が語る「よい人を自分たちでちゃんと採用する」文化

以上が私の考える、戦略的採用論の骨子です。「採用戦略で伸びる会社を日本中に増やす」ことを使命に、これからもジャンプは頑張ります!

masubuchi

増渕知行

代表取締役 クライアントパートナー

理想を追求し続けたら、起業に行きつきました。ジャンプは自分の人生そのものです。ジャンプはクライアントにとって、頼れる同志であり続けたい。社員にとって、燃える場所であり続けたい。約束は守る男です。週末は野球がライフワーク。

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