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採用コラム

こんなWEB面接はイヤだ! ~逆説・面接オンライン化のポイント~

林田宏基

昨今の社会背景を受けて急速に一般化しつつあるWEB選考。
きっとこの記事をご覧になっている企業さまの多くは、すでに面接をはじめとした選考のオンライン化に対応済みか、まさにオンライン化に向けて準備を進めていらっしゃるのではないかと思います。
ところで、これまでやっていた対面型の面接をそのままWEBに移行しただけで「オンライン化はひとまずOK!」、と思っている企業さまがいらっしゃるとすれば、それは大変危険です。
WEB面接は、時間や場所といった物理的制約からの解放を可能にする一方で、対面よりも面接官と応募者が相互理解を深めにくいという二次元の壁がどうしても残ります。
そこで今回は、「こんなWEB面接はイヤだ!」と題して、逆説的に面接オンライン化のポイントをご紹介していきたいと思います。

※本記事の内容は、オンライン上でリアルタイムに対話する形式のWEB面接を想定しています。(録画型の動画面接は本記事の対象外です)

1.こんなシチュエーションはイヤだ!

WEB面接では、応募者が自分を素直に開示できるような環境づくりが一層重要になります。
画面越しにこんな面接官が現れたら…きっと応募者は静かに画面を閉じたくなるかもしれません。面接官が「得体の知れない存在」ではなく「安心できる存在」として受け入れてもらえるよう工夫しましょう。

1)面接官が上から目線/下から目線

文字通り、画面に映っている面接官が応募者を上から見下しているように見える、或いは逆に面接官が上目遣いに覗き上げているように見える…。
この原因はカメラの位置。まず、カメラの角度が机と水平になるように、そしてカメラの高さは面接官の目の位置と同じにします。カメラの高さは、PCの下に台を設けるか、椅子の高さで調整しましょう。

2)面接官が大きすぎる/小さすぎる

画面に面接官が顔しか見えない、或いは面接官がやけに遠くに居るように見える…。
これはカメラと面接官の距離の問題です。面接官は、肩あたりから顔にかけてバランスよく映る位置でポジショニングしましょう。

3)面接官と視線が合わない

面接官が応募者の口元ばかり見ているような気がする…。
応募者の顔(画面)ばかりを見ていると、必然的にそうなります。面接官は、カメラを見て話しましょう。画面上で視線を合わせても、応募者には視線が合っていないように見えてしまいます。

4)面接官が不気味

面接官の顔が薄暗くて、表情も読み取れない…。
ゲーテが応募者なら「もっと光を!」と言われることでしょう。まず、WEB面接時はPC画面の明るさを最大にする。そして、太陽光や照明が面接官の前方に来る位置に座りましょう。光源を背にすると、面接官の顔は陰になってしまいます。

5)音が気になる

面接官の声以外の音を拾って集中できない…。
まず、静かな個室で面接しましょう。WEB面接は場所を選ばないからと言って、周りが騒がしいデスクでやるのは論外です。また、WEB面接中は極力PCを操作しないようにしましょう。タイピングやマウスのクリック音は、思っている以上に応募者に聞こえています。

2.こんな面接はイヤだ!

画面越しのコミュニケーションは、対面面接よりも間が持ちにくいため、結果として表面的な対話や印象評価で切り上げてしまいがちです。WEB面接は、対面面接よりも入念な準備と丁寧な運営が求められます。

1)ここはどこ?あなたは誰?

面接の概要説明も、面接官の自己紹介もなく、いきなり本題ですか…。
対面面接でも重要なインフォームド・コンセント(説明と同意)、WEB面接では重要度が何倍にも上がります。自己紹介は面接官から先におこなった上で、対話を通して相互理解を深めたい、応募者の疑問や不安を解消したい、といった思いをぜひ冒頭で伝えてあげてください。

2)私の話、つまらないですか?

一所懸命話しているのに、面接官が反応してくれない…。
WEB面接は、ノンバーバル(非言語)コミュニケーションに難点があるため、「ちゃんと話を聞いていますよ!」というサインをオーバーアクション気味に示してあげる位が丁度良いです。応募者の話を聞くときは、いつもより大きく頷き、相槌を打つようにしましょう。また意識的に身振り手振りを大きく、表情の変化(特に笑顔)も大きくしましょう。

3)聞きたいこと、整理してもらっても良いですか?

面接官の質問は分かりにくいし、自分の話を深掘りもしてくれない…。
おそらく、面接官も慣れないWEB面接で、テンパってしまっているのかもしれません。それならば、WEB面接で掘り下げたい内容をアジェンダ化して、手元に用意しておきましょう。さらに、質問項目を事前アンケートとして回収しておく工夫もできます。WEB面接時は、応募者と面接官がお互い事前アンケートを手元に用意するか、画面共有機能を活用することで、スムーズな対話と掘り下げ質問につなげることができます。

4)私の質問にも、きちんと答えてもらえませんか?

あれ?私のことを質問するだけ質問して、これで面接終わりですか…。
意識的に運営しないと双方向性が弱まるWEB面接で、応募者に質問機会を提供しないことは致命的です。これでは相互理解が深まるはずもありません。
たとえば上述の事前アンケートで、予めWEB面接時に聞きたいことを明示してもらっておけば、納得性の高い回答を用意することもできそうですね。

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いかがでしょうか?対面で実施していたことを単純にオンライン化するだけでは、効果の劣化を避けることはできません。
面接官の皆さん一人ひとりの心掛けと配慮も大切ですが、まず人事としてWEB面接の設計とガイドラインの整備を行うべきです。加えて、WEB面接官を対象としたガイダンスやリハーサルも実施すべきであると言えるでしょう。

そしてもうひとつ重要なことは、応募者との相互理解を高めるためには、WEB面接の品質を担保するだけではなく、採用プロセス全体を再設計する必要がある、ということです。
たとえば、従来の対面面接よりもWEB面接回数を増やすことで、単純接触効果(1回当たりのインパクトは弱くても繰り返し接することで好意度や印象が高まるとされる効果)の向上を図ることが可能です。WEB面接の回数を増やすことが困難な場合は、合格者を対象としたWEB人事面談の実施や、複数の合格者を集めたWEB現場社員セッションを企画・実施することも有効です。
或いは、合格者だけに公開する限定コンテンツや、人事からのメッセージカード、メッセージムービー、次選考に向けたアドバイス資料等のフォロー手法があります。限定コンテンツの用意が難しい場合は、採用サイトの特定コンテンツのレコメンドや、採用ピッチ資料や採用ムービーのWEB公開を行うだけでも一定の効果が期待できます。

採用活動をオンライン化すること自体は目的になり得ません。これまでやってきたことをWEBに置き換えるだけではなく、採用CX(Candidate Experience 候補者体験)向上のためにタッチポイントを増やす、という発想が必要なのです。WEBの良さを活かしながら、WEBの難点を凌駕するような知恵と工夫がいま人事に期待されているのです。

林田宏基
クライアントパートナー

「何が目的か、何が手段か」に拘ります。顧客以上に顧客好き、はもう治りません。論理派気取りで情緒的、寂しがりやの一人旅、早起き苦手な山登り、真面目な顔してヘヴィメタル、強くもないのにお酒好き。典型的な天邪鬼ですが、実は褒められて伸びるタイプです笑


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