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STRUCT REPORT
採用コラム

求める人物像の決め方3つのステップ

辻隆斗

◎そもそもなぜ、求める人物像の設定が必要なのか?

求める人物像を設定せずに採用活動をやるとどうなるでしょうか。面接官の個人的な好き嫌いで評価する余地が生まれ、その会社にとって必要な人材を不合格にしたり、採用してはいけない人を採用してしまうことにつながります。また、経営陣と現場では求める人物像が異なっていることが多く、これをきちんと統一したものに設定しておくかどうかは、企業の将来を大きく左右するといっても過言ではありません。

ではそもそも、経営陣と現場で求める人物像が異なることが多いのはなぜなのでしょうか。理由はいろいろあると思いますが、ひとつ確実に言えることは、経営陣は、長期的かつ会社全体の視点でも物事を考えるのに対し、現場は今この部署の仕事の状況という、短期的かつ部分的な視点になりがちです。この両者の視点の違いこそが求める人物像が食い違う原因です。

では採用担当者として、どのようにして求める人物像を設定するのがよいのでしょうか。今日はこのテーマについて考えてみたいと思います。せっかく設定する求める人物像ですから、経営陣からも現場からも納得感を得られるのが望ましいと思います。そのために重要なことは2点、両者の話をよく聞くというプロセスを踏むことと、なぜ求める人物像をそのように設定したのか客観性のあるデータで根拠を示すことです。3つのステップに分けて具体的に見ていきましょう。

◎第1ステップ:経営陣と現場の話を聞く・・・「定性情報」の取得

経営陣には、会社の将来をどのように考えているのか、事業や組織はどのように変わっていくのかを聞きます。そしてそれを実現しさらに発展させていく人材はどのような人物で、今の社員たちとはどのような点が共通しており、どのような点が変わっていると考えるか、といった辺りを聞きましょう(中長期視点×経営視点)。一方で現場には、今の部署でどのような仕事ぶりの人が活躍し評価されているのかを聞き、具体的な人物も挙げられるようであれば挙げてもらい、その人のどんな部分が他の人たちと違う部分なのかというところまで話してもらいます(短期視点×業務視点)。そこも具体的な仕事場面を通じて話してもらうのがいいでしょう。また、部署が複数にある場合は各部署に、階層もマネジメント層、中堅層、若手層と広く聞きとることが望ましいでしょう。ちなみにこのような、意見、感想、印象など数値化できない情報を「定性情報」といいます。経営陣や現場から聞き出した話は、定性情報に当てはまります。

◎第2ステップ:根拠となるデータの準備・・・「定量情報」の取得

前項で述べたような、現場で活躍し評価されている人たちとそうでない人たちに、それぞれ例えば適性検査を受けてもらい結果を集計してみます。活躍し評価されている人たちの間にはどのような共通点があるのか、そうでない人たちの間ではどうか。さらに両者の間にはどのような違いが見られるか、といったことをデータとして見つけ出します。適性検査を例として挙げましたが、それ以外に能力、性格、行動特性などを測定するものなどもありますので、何が適切かはよく検討して決定する必要があります。またこのような集計データなど数値化した情報を「定量情報」といいます。

◎第3ステップ:求める人物像の組み立て・・・仮説設定と検証

経営陣と現場から聞き出した定性情報をもう一度整理しますと、経営陣からは「中長期視点×経営視点」の情報を、現場からは「短期視点×業務視点」の情報を聞き出しました。これらをもとに、成果を出すために必要と思われる能力、姿勢、性格、行動特性などの特徴を洗い出し整理していき、ここから浮かび上がってくる人物像を仮説として設定します。そしてそれを、適性検査などの集計結果から定量的に導き出した、活躍し評価されている人の特徴と突き合わせ、整合性を取る方向に特徴の優先順位付けをしていきます。これらのプロセスはレポートにまとめて、経営陣や協力してくれた現場の人などに報告するとかなり納得感をもって受け止めてもらえるはずです。採用活動の始まる前にこのようにして求める人物像を設定しておくと、評価設計や面接官トレーニングにも活かせますし、採用ホームページや説明会の内容も検討しやすくなり、一貫性と連動性のある採用活動が可能になります。

辻隆斗
取締役 クライアントパートナー

前職は人事を担当。会社全体の仕組みから社員一人ひとりのケアまで、幅広い視点から会社や組織の活性化に貢献します。既存の概念にとらわれることなく、常に柔軟に考えることを心がけています。趣味は料理。食べるのも作るのも大好き!


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