STRUCT REPORT
採用コラム

少年サッカーから人材育成を考える

花島克彰

この頃、息子(小学校1年生)のサッカーが何よりの楽しみになっています。仕事をしていたはずなのに、気づけば次の練習メニューをどうするか考えてしまう。

サッカーでは、「認知」・「判断」・「実行」という3つの力を伸ばしていくことが求められるそうです。(私もサッカー経験者ですが、私が子供の頃はこんな大事なことを誰も教えてくれませんでした…)「認知」とは、プレーをする上で継続的にする作業です。どこに相手がいるのか、どこに味方がいるのか、どこにスペースがあるのか。そうした状況を把握して、頭で「判断」し、「実行」します。ちなみに、「認知」と「判断」については、小学生の頃にうまく育てないと、後から身につけるのは難しいとのこと。「認知」と「判断」に重点を置いたトレーニングを、小学生と高校生に同時に教えた場合、圧倒的な早さで小学生のほうが早くできるようになるそうです。

さて、少年サッカーの現場では、試合中にコーチや親が大声でよくこんなことを言っている光景を目にします。

「いけ!ドリブルだ!」
「そこでパスだ!」
「シュート!…あ~なんで打たないんだ!」
「今だ!いけ!ボールを取れ!もっと強く!!」

これでは、子供が自ら考えることをしない状況を作り出してしまいます。大人がいきなり「実行」の指示を与えているので、子供の「認知」や「判断」を奪ってしまっています。同じ親として言いたくなる気持ちはわかりますが。

どうでしょう?これって、組織内における人材育成でも、共通する部分は多いのではないでしょうか。

例えば、新入社員の育成。新入社員の育成でいえば、「実行」はPDCAやマナー、報・連・相がわかりやすいですね。こうした「実行」面だけを教えても、なかなか思うように成長してくれません。そもそもの物事の捉え方や判断する力を育てていかないと、「やらなければいけないらしいので、ただやっている」状態です。集合研修も現場での教育も同じです。皆さんの職場では、やり方の指導・指示ばかりになっていないでしょうか。

こう考えてみると、指示待ち状態の社員が多いというのは、本人だけの問題ではなく周囲の人の影響は大きいですよね。目の前のことに捉われ過ぎず、長期的な視点で人材の育成と向き合っていきたいものです。

花島克彰
クライアントパートナー

大切にしていることは、その組織や人が見てきたものと同じ景色を見ること。その上で今後の仕組みを作ること。仕組みとはいえ、人間っぽさを捨てないこと。サッカー大好き。企業内でサッカー的組織創りに挑戦したいです。興味のある方はご一緒に!


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