STRUCT REPORT
採用コラム

採用をデザイン、しようぜ。

林田宏基

最近、「デザイン」という言葉を見たり、聞いたり、使ったりすることが増えてきました。
デザイン思考、デザイン経営、デザインあ展、などなど。
このコラムをご覧の皆さんも、この中の1つか2つか3つは見聞きしたこと、きっとありますよね。
今回は、これからますます熱い注目を集めそうなこの「デザイン」について、その意味やポイント、採用活動における有用性をちょこっと探ってみたいと思います。

デザイン、ってなんだ?

昨今、「デザイン」というワードの定義が多様化しているようです。
このワードが使われる場面が広がりつつあることが背景にあるかもしれませんね。
少し調べてみると、大きく2つの意味を持っているらしい、ということが分かってきました。

1. 造形や装飾をおこなうこと。
2. 構想や設計をおこなうこと。

「デザイン」というと、ビジュアル的な何かを感じる人が多いかもしれませんが、必ずしもそういう訳ではなさそうです。
たとえば、「アートデザイン」と「ビジネスデザイン」では、同じデザインでもまったく質感の異なるものになります。
まずは、デザインとはアーティストやデザイナーだけのためのものではない、もっというと、デザインとはすべてのビジネスパーソンのためのものである、ということを認識することから始めましょう。

デザイン、ってどうやるの?

多くのビジネスパーソンにとって、仕事におけるデザインとは、構想や設計が主となることでしょう。
その際、デザイン的な観点からとても重要なことが3点あります。

1. 目的を明確にすること
2. コンセプトを立てること
3. 全体観を保つこと

この3つを満たしたアウトプットを出すことができれば、その仕事は紛れもなく「デザイン」と呼べるものになるはずです。
絵を描くことが得意でなくても、仕事をデザインすることはできるんですね。

1. 目的を明確にすること
仕事は、「何をやるのか」の前に、「なぜやるのか」が大切です。
あなたは、いま自分が携わっている事業や、これから自分がやろうとしている仕事について、その本質的な目的を説明することができますか?

2. コンセプトを立てること
コンセプトとは、大切にしたい方針や思想、重視したいテーマを指します。
あなたは、いま自分が携わっている事業や、これから自分がやろうとしている仕事について、そのコンセプトを説明することができますか?

3. 全体観を保つこと
全体観を保つとは、全体を俯瞰してロードマップやストーリーを描くことです。
あなたは、いま自分が携わっている事業や、これから自分がやろうとしている仕事について、全体観を可視化できていますか?

もしこれらの問いに「みまパンチ」(by伊藤美誠選手)よろしく速攻で答えられないのであれば、もう少しデザイン的な視点をもって仕事に臨む余地がありそうですね。

採用に「もっとデザインを!」

「もっと光を!」とは詩人ゲーテの言葉ですが、
採用に「もっとデザインを!」というのが私の言葉です。
これは単に、採用広報のビジュアル面を強化しましょう、というのではなく、採用活動全体を、経営や事業とのかかわりの中でデザインしていきましょう、というメッセージです。

貴社の採用活動の本質的な目的は何でしょうか?
会社と事業はどのような方向を目指していて、どのような組織にするつもりで、そのためにはどのような採用をおこなうべきなのでしょうか?

貴社の採用活動のコンセプトは何でしょうか?
採用活動の方針や、重視したいテーマ、求職者に訴求したいこと、求職者に約束できることを社内の共通言語にできているでしょうか?

貴社の採用活動は全体観が可視化できているでしょうか?
採用力を強化していく中長期プランや、単年度の採用活動ロードマップ、求職者と出会い、心をつかみ、口説くストーリーを可視化できているでしょうか?

きっともっと、採用活動は「デザイン」できるはずだし、すべきだと思うのです。

デザインとは本来、自由で楽しいもの。
採用活動にデザイン的な視点や思考を取り入れることで、採用はもっと面白くなるはずだし、社内外から共感を得ることができる取り組みにもなっていくはずです。

2020年度から、全国の小学校ではいよいよプログラミング教育が必修となります。
情報技術関連のビジネスが拡大するなか、将来を担う人材の情報活用能力と論理的思考力を育てることが狙いだそうです。
それも大事なことかもしれませんが、もっと自由な発想とデザイン的な感性に富んだ、仕事を楽しむことができる人材を育んでほしいなあ、なんてことを考えながら、愛する嫁が待つ家路を急ぎ筆を置く夕暮れ時なのでした。(今春、ようやく結婚しました)

林田宏基
クライアントパートナー

「何が目的か、何が手段か」に拘ります。顧客以上に顧客好き、はもう治りません。論理派気取りで情緒的、寂しがりやの一人旅、早起き苦手な山登り、真面目な顔してヘヴィメタル、強くもないのにお酒好き。典型的な天邪鬼ですが、実は褒められて伸びるタイプです笑


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