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「うちは人物重視の採用。だから、学歴も履歴書もしっかり見るんです」

内田直樹

「履歴書撤廃」「学歴不問」そんなスローガンを掲げ、「人物重視」の採用活動を進める会社が増えていますね。そんななかで最近、面白い社長にお会いしました。その社長は「人物重視」の方針こそ同じものの、こう言います。

「うちは学歴もきっちり見るし、履歴書も大学での成績表もじっくり読み込みます」

一見、人物重視採用とは180度ちがうように見えますが、社長のなかではしっかりとつながっているんです。

「たかだか30分や1時間の面接で、その人のことがすべて分かるわけがない。十数年、面接をやってきて、自分の人を見る目や見極める力には限界があると分かったんです。だから、履歴書や成績表までじっくり見る。そして、その人のこれまでを想像する。すると面接だけじゃ分からない、その人の良さが見えて来るんですよね」

なるほど、学歴や履歴書もひっくるめての人物重視、ということなんですね。学歴や大学での成績は、その人の努力の歴史。「人物を見る」と言っておいて、そういう過去をあえて見ないというほうがおかしな気もしてきます。「書類も重視する人物採用」に切り替えてから、採用の成果はどう変わったのでしょうか。

「採用する人の質や種類が大きく変わりましたね。それまでは、第一印象がいい人、コミュニケーションが気持ちいい人を多く採用しがちでした。でも、そういう人って入社後のスタードダッシュは速いんだけど、2〜3年すると粘りが足りなかったり、伸び悩んだりして、辞めていっちゃうケースも少なくなかったんです。
でも、書類も重視する採用に切り替えてからは、面接でのコミュニケーションに多少クセがあったり、ぎこちなくても内定を出すようになりました。経歴書に少しでも光るものが書いてあれば、それをヒントに話を深堀っていくと最初は分からなかったその人の良さが見えて来るんです。それにちょっとくらい要領が悪い人のほうが、物事に愚直にしっかり取り組めて、思考が深かったりする。長期的に見るとそういう人は伸びるんです。今までのやり方では採れなかった人が採れるようになりましたし、入社後の定着率も上がりましたね」

この社長の採用方法が、すべての会社に当てはまるわけではないと思います。書類を重視することは、新たなバイアスを生む危険性もはらんでいますから。でも、こういう「人物重視採用」があることで、僕のような対面のコミュニケーションが苦手な人間も評価してもらえるかもしれない。そう考えると、ちょっと救われた気持ちになります。ちまたにある「○○採用」。固定観念にとらわれず、そのあり方を自分なりに見直してみるのもいいかもしれません。

内田直樹
コピーライター/ディレクター

じっくりとヒアリングを繰り返し、課題発見、企画提案から取り組む「対話型モノづくり」を信条としています。クリエイターである前に、信頼できる相談相手でありたい。最近始めた野球では、長打が打てるようになりたいとバッティングセンターに通う日々です。


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