採用コンセプトは、「かっこよさ」より「使いやすさ」。


社長、マーケティングやってないですよね?
僕のクライアントに、ある県内で業界No.1のBtoCサービスを展開する社長がいます。企業成長の理由は、月並みな表現で申し訳ないのですが、業界の常識にとらわれない発想。あっと驚かせるサービスを次々と打ち出すことで、多くのお客さんを惹き付けているのです。そんな社長を見て、僕はあることに薄々感づいていました。
「この人、絶対にマーケティングとかやってない」
きちんと地域特性やお客さんの声をもとにサービスをつくっていたら、絶対にこんな店になるわけがない。そして、社長に聞いてみました。「社長、どんなリサーチに基づいて、サービスをつくっているんですか」と。するとやっぱり「マーケティングや市場調査から考えることはないね」との答え。つづけて「じゃあ、どうやって発想しているんですか?」と聞くと、社長の口から出たのは意外な言葉でした。
「失敗したときに人から指差されてバカにされるくらい、ぶっ飛んだことしかやらないって決めてるんだ」
失敗したときに周りから何も反応のないような、ありきたりなアイデアはやらない。「100人中20人が共感してくれるアイデアじゃダメ。100人中2人が面白がってくれるくらいでちょうどいいんだ」ともおっしゃっていました。なるほど、マーケティング全盛期、差別化が難しい時代だからこそ、ここまで思い切らなきゃダメなのか!と妙に納得させられました。
他にも、その社長は意表をつくことばかりをおっしゃいます。
「安売りすると逆にクレームが増えるんだよね。だから、うちは品質を追求して高く売るんだ」
「『お客様』と『利用者』を分けて考えている。ちがいは、うちの考え方に共感して来店くださっているかどうか。前者だけ増やせれば、それでいい」
「お客さんを待たせても絶対謝るな!って言っているんです。むしろ、『お待ちいただき、ありがとうございます』と感謝しようよって」
「家事をやらなくても、奥さんに怒られずに済む方法、知ってる?夫婦仲が冷えきるくらい協力しないで、最終的に諦めさせることだよ」
※今ではお子さんが3人いる円満なご家庭です。
「この県一番の名物は、このドライカレーだよ!」
※海鮮が美味しいことで有名な県。食べているドライカレーはチェーン店のもの。
最後の2つは、特に社長の人柄を言い表しているかもしれません。社長、いつも勉強になります! 今後とも、どうぞよろしくお願いします。
じっくりとヒアリングを繰り返し、課題発見、企画提案から取り組む「対話型モノづくり」を信条としています。クリエイターである前に、信頼できる相談相手でありたい。最近始めた野球では、長打が打てるようになりたいとバッティングセンターに通う日々です。
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