学生に響く「採用サイト」とは?学生は何を重視しているのか。


冷え性なので夏のつぎに好きな、春。出会いの季節であり、新入社員が入社する季節でもある、春。あたらしい仲間と一致団結するために「お花見だ!」なんて企業も多いと思います。お互いを知るコミュニケーションも大切ですが、仲良し集団になるだけじゃちょっと物足りない。そこで、ひとつ有効な手段じゃないかと思うのが、経営理念の共有なのです。
ところで一体感って、なんでしょうか。社員が一丸となる団結力。みなまで言わなくても、ツーカーで通じる気持ちよさ。まちがってはいませんが、団結力を高めるニュアンスがズレると企業成長の停滞につながる恐れがあります。たとえば、人材採用。「ウチは体育会系だから」「◯◯という気持ちを持つ社員が多いから」と似た感受性の人材が集まると、極端な話、行動や発想が類似化して、新しいアイデアが生まれにくくなることも。職種がちがえば、役割は変わります。適正あるパーソナリティも変わります。社風だからと思想を無理やり強制してしまうと、息苦しさからその人の良さも出なくなるんじゃないかな、とも思います。
社会や時代の変化に負けず柔軟に成長する企業となるためには、社員の異質性を尊重する土台が大切なんじゃないでしょうか。社員に好き放題やらせろとか、一体感なんて必要ないというのではなく。みんながバラバラだろうと、個々が注力するベクトルが同じ方向に向かっていれば、企業成長の大きな推進力となります。スペインのフットボールチームの強豪バルセロナは、名将ヨハン・クライフが提唱した「美しく勝つ」という理念のもと、国も文化も思想もポジションも違う選手たちが、理念に基づいたアイデアをそれぞれが発揮しているようにみえます。彼らが数々のタイトルを獲っているのは、ただの仲良し集団だからではなく、個々の能力が高いだけでもなく、十人十色の個性が理念の実現という同じ方向に力が働いているからこそ、多くのフアンを惹きつけてやまないパフォーマンスを発揮できているのではないでしょうか。
Photo by:SAOTOME 早乙女 英雄
どの選手も似たような感性をもったフットボールチームなら、戦術はマンネリ化してしまい、いつかはライバルチームに対策も取られてしまうでしょう。「勝利」という目標に向かって、攻める人、守る人、バランスを取る人、それぞれのポジションでそれぞれの個性を発揮できることが、理想です。そして、彼らの力をひとつにまとめ、より大きな力にできる方法のひとつが、「理念」です。自社の経営理念もしくはビジョンは、社員が「いいね」と言ってくれるような力のあるものならば、これを使わない手はありません。「創業当時からサービスやビジネスが変わったけど、理念は当時のままだなぁ」「経営理念やビジョンはあるけど、社員を惹きつけるものになっているだろうか」と思うふしがあるなら、一度見なおしてみてもいいかもしれません。経営理念が、新しい仲間との一体感を高め、企業成長を加速させてくれる強力なツールになるかもしれないのですから。
広告は、目立ってナンボの世界でもあります。ただ、たとえ派手さはなくても、相手のことを思いやる人間らしい誠実なスタンスこそが、人を動かすということを忘れないでいようと思います。腹の肉を追いやるため、なにか運動をはじめようかと思案中。
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