STRUCT REPORT
採用コラム

「理想の上司」第10位は、博多大吉だったんですね。

内田直樹

毎年、「新入社員の理想の上司ランキング」というのがありますよね(産業能率大学が調査しているようです)。
有名人をとおして、今の若者の仕事観や上司観が分かる・・という目的なんでしょうか?
あと数ヶ月で2016年版が発表されると思いますが、2015年度のランキングはこうでした。

第1位 松岡修造
第2位 池上 彰
第3位 イチロー
第4位 長谷部 誠
第5位 阿部 寛
第6位 城島 茂
第7位 水谷 豊
第8位 上田晋也 タモリ
第10位 博多大吉

ぱっと見で感じたのが、「管理職」とか「マネージャー」というイメージがない人ばっかり!ということ。
たしかに1位の松岡修造は熱血コーチだし、4位の長谷部はサッカー日本代表のキャプテン、7位の城島はTOKIOのリーダーです。
でも、その他の人たちは「組織人」っぽさはなく、自分のビジョンをもって我が道を切り拓いていたり、その人独特の人間力で周りを惹きつけているイメージの人たちばかりですね。
今の若者たちは、組織に帰属するというよりは、「自分のキャリアは自分でつくっていく」「自分らしく働きたい」という仕事観が強いのかもしれません。

ちなみに、僕が新入社員だった2006年のランキングはこちら。

第1位  古田敦也
第2位  イチロー
第3位  所ジョージ
第4位  王貞治
第5位  阿部寛
第5位  ボビー・バレンタイン
第7位  明石屋さんま
第8位  北野武
第9位  唐沢寿明
第10位 星野仙一

2015年との大きなちがいは、プロ野球チームの監督が4人もいること!
時代を感じます。
今より野球人気があったせいかもしれませんが、「理想の上司=組織をぐいぐい引っ張っていく指導者」という感覚が強そうです。

※関係ありませんが、イチローは、2006年も2015年も2位にランクインしていますね。
僕もイチローは大好きですが、もし本当に上司になったら・・と考えると、ちょっと怖くて近寄りがたいイメージがあります。
仕事、ちゃんと教えてくれるのかな?

10年前を比べて、今の若者は「優れた指導者、管理者」よりも「独自のビジョンをもち、みずから切り拓いていく開拓者」という人物像を、上司に求めているのかもしれません。
イチローなんてまさにそうですし、池上彰も明快な指針を指し示してくれます。
タモリも「ハナモゲラ」「イグアナ」のような、新しい芸風で今までになかったタレントとしてのキャリアを築いていった人ですし。

上司には、「管理型マネージャー」と「ビジョンリーダー」の2種類がある。という話をときどき耳にします。
参考:http://hrd.php.co.jp/shainkyouiku/cat21/post-569.php

変化と革新が求められる時代において、企業ではビジョンリーダーの必要性が高まっていますが、それは若者も同じなのかもしれません。
教えてもらい、管理してもらいたいのではなく、ビジョンがあって人間的にも尊敬できる上司の背中を追いながら、自分自身のキャリアも切り拓いていきたい!といったところでしょうか?
そう短絡的な話ではないかと思いますが、自分自身もビジョンリーダーでありたいものだな、と考える次第です。

(おまけ)
平成不況のどん底だった2000年のランキングはこうでした。

第1位  所ジョージ
第2位  北野武
第3位  長嶋茂雄
第4位  長塚京三
第5位  星野仙一
第5位  野村克也
第7位  明石家さんま
第8位  椎名桔平
第9位  石原慎太郎
第10位 田村正和

所ジョージ、長嶋茂雄、長塚京三、明石家さんま、田村正和。
世の中同様、当時の若者たちも上司に明るさと癒しを求めていたのかもしれませんね。

内田直樹
コピーライター/ディレクター

じっくりとヒアリングを繰り返し、課題発見、企画提案から取り組む「対話型モノづくり」を信条としています。クリエイターである前に、信頼できる相談相手でありたい。最近始めた野球では、長打が打てるようになりたいとバッティングセンターに通う日々です。


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