STRUCT REPORT
採用コラム

「変わる」ってみんな怖いし、めんどくさい。

石川沙絵子

今、多くの企業で今までのやり方が通用せず、「改革」という名のもとに事業や働き方を大きく方針転換していますよね。

私は、仕事を始めてからずっと、
・広告やコンサルティングといった無形商材の営業  かつ
・所属組織の規模も小さく、組織づくりから携わってきた
ため、「今までのやり方を踏襲していく」という経験が正直少ないと思います。

そんな私が、今年、小学校のPTAに初めて参加してみて感じたことがあります。
PTAは、「今までのやり方を踏襲し続けている最たる組織」だなと思っていまして、仕事ではそういう経験が少ない私なので、長く続く組織には何があるのか、逆に長く続く組織で改革が起きにくくなっている背景には何があるのか、気づいた点をまとめてみたいと思います。

長く続く組織にあるもの

1、 定型業務が多い
PTAの活動は学校の年間行事に紐づくため、毎年そう大きく変更はありません。なので、一つの行事に対する一連の流れがある程度できています。
2、 業務内容がドキュメント化されている
毎年委員は入れ替わるので、誰がやってもできるように各係ごとの引継ぎファイルがしっかり準備されています。※手書き資料も多いところはPTAらしいなと思います(笑)
3、全体像を把握している人が必ずいる
役員は、兄弟含めて長く学校にいる方がなっているケースが多く、「この人に聞けば何でも解決」という方がいます。最後は生き字引的な方に頼るのがどこのPTAでもあるような気がします。

長く続く組織で改革がしにくい理由

1、 全体像が把握しにくい
長年PTAをやっている役員ならまだしも、毎年入れ替わる委員の一人ひとりが全体像を把握していることはまずありません。なので、自分の担当業務を滞りなく進めることで精いっぱいになります。
2、 利害関係者が把握しにくい
学校、PTA、行政、地域など、実は多くの人と関わるのがPTAの仕事。誰がキーマンで、誰に何を確認すればいいのか、力関係はどうなっているのかを把握するのが大変かつ、横の連携がとれていないこともあるので、同じことを色々な人に何回も説明する必要がでてきます。
3、 根本的な課題が把握しにくい
1、2が原因となり、皆、自分の担当業務の範囲内での運用改善はできるのですが、「子どもたちのためにもっとよくするには?」といった視点で意見を出したりする間もなく、任期が終わっていきます。

改革には、
ステップ1:現状分析をする
ステップ2:ビジョンをうちたてる
ステップ3:上記を元に利害関係者を巻き込む
ステップ4:改革を実行する

というステップが必要かと思いますが、
PTAでは全体像も利害関係者も把握しにくいため、ステップ1にも進めず、結果、1人の委員が「改革するぞ!」となりにくいことがよくわかりました。

私の場合、「今年はPTAやるぞ」と手をあげてなったものの、「改革しよう」までの意気込みはなかったので申し訳ないですが、企業の人事、特に採用担当においても同じことが言えるのではないかなと感じました。

採用担当として、
●失敗もできないので、まずは過去のやり方を踏襲する
●他の業務もあるので、採用だけの全体像を把握するのは難しい
●経営、現場、人事部内など、巻き込まなければいけない利害関係者が多く、話をするのも面倒

結果として、採用における改革が進みにくい、という現状はあるのかもしれません。そして、改革をしようとすると、風当たりは強くなるし、正直めんどくさい。それはPTAでも、採用担当でも、どんな仕事をしていても同じなのかもしれません。

でも、それを一緒に応援してくれる仲間が一人でもいてくれたらどうでしょうか?
PTAでも、一人の「よくしていこうよ」という想いに賛同した人たちが集まって、大きな改革をしたという話を聞くことがあります。

ジャンプでは、一人の「採用をもっとよくしたい」という想いを叶える伴走型のコンサルティングや、採用リーダーの視座を高め、育成する採用戦略企画塾等を行っています。「改革はしたいんだけど、怖いしめんどくさい」そんな不安にもジャンプは寄り添います。ぜひお気軽にご相談ください。

石川沙絵子
クライアントパートナー

「調和のとれた社会づくり」というビジョンに向かって、働く一人ひとりが強みを発揮できる組織づくりをめざしています。また、一人でも多くの女性が活き活きと働ける社会をテーマにした活動も広げています。プライベートでは三児の母。


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