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【会議や研修、ビジネスで使える!】人が他人に同調するワケ

いろいろ

たった1人の熱意から大ヒット商品を生みだすこともあれば、組織ぐるみの偽装工作で消費者の信頼を一気に失うこともある組織。私たちは組織の一員として、集団においてどのような影響を受けているのでしょうか?
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多数派が全員一致で間違えた回答をすると、同調率は32%。

これは、有名な心理学の実験で、線の長さを比べてどちらが長いかを判断するという非常に単純な課題において、自分以外のサクラ7人が全員一致で間違えた回答をすると、同調率は32%であったというものです。ただし、1人でもサクラが正答すると、多数派への同調率は5.5%に激減し、多数派が全員一致であるか否かが同調率に大きく影響することがわかります。1人でも「それは間違っている」と言える人がいれば、状況は良くなることが示唆されています。

なぜ人は同調するのか?

人が同調する理由は2種類あると考えられています。1つは規範的影響によるもの。人は基本的に他者から好かれたい、あるいは拒否されたくないと考えていて、そのために他の人たちと共有している規範から外れないように振る舞います。例えば、ミニスカートをはかないと友人たちにカッコ悪いと思われるので、特に自分では好きではないけれどミニスカートをはくのがこれにあたります。人は社会生活へ適応するために、本心とは一貫しない行動であっても、必要に応じてとることができます。もう1つは情報的影響によるもの。人は一般的に正しくありたいと考えており、そのためには、他者の行動が重要な情報源になります。例えば、スカートは短い方がスタイルが良く見えるという主張に納得したので、友人たちと同じように短いスカートをはくというのがこれにあたります。自分の判断に確信が持てない時、人は周囲の人々の判断を情報源として使っています。

同調を減らす工夫

同調は、事前の自己決定がない場合、メンバー同士が親しかったり似た傾向がある凝縮性の高い集団において、より起こりやすいことがわかっています。そのため、例えば会議で意見を集める時、その場で口頭で言わせるよりも、事前に議題を投げておいて書いてきてもらうこと、また研修などで異なる部署や年齢を混ぜた編成チームにすることで同調率を低くすることができます。

少数派が多数派の行動を変化させるには?

上記とは逆で、少数派が集団全体に大きな影響を与えることもあります。例えば、禁煙論者や人種差別反対派は、30年前は明らかに少数派でしたが、長い年月をかけて多数派に転じています。少数派が多数派に影響を与えるには2つのコツがあります。1つ目は主張の一貫性です。本人の中で、あるいは少数派同士が一貫した主張や行動をとることが、多数派を同調させるのに重要な要因です。もう1つは頑なな変人にはならないということです。一貫した主張は大切だけれども、多数派と共通点もあることや、歩み寄りの姿勢を見せる事で多数派にも耳を傾けてもらいやすい状況をつくります。

同調のメカニズムや少数派の影響を知っておくことで、自分自身の意思や組織全体の意思が、今どこにあるのか、俯瞰して見ることができそうですね。

isihikawa

石川沙絵子

クライアントパートナー

「調和のとれた社会づくり」というビジョンに向かって、働く一人ひとりが強みを発揮できる組織づくりをめざしています。また、一人でも多くの女性が活き活きと働ける社会をテーマにした活動も広げています。プライベートでは三児の母。

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